Shopifyで商品を発送する際は、注文情報に追跡番号を登録することで、顧客へ配送状況を案内できます。
しかし、Shopifyの標準機能では注文ごとの登録が基本となるため、出荷件数が増えると作業負担も大きくなります。効率よく処理するには、ShopifyアプリやCSVファイル、API連携などを活用した一括登録が有効です。
本記事では、Shopifyで追跡番号を一括登録する方法やメリット、アプリの選び方を解説します。追跡番号を1件ずつ登録する手順や、顧客へメールで通知する方法も紹介します。
目次
Shopifyの追跡番号の一括登録について
Shopifyには注文をまとめて発送済みにする機能がありますが、注文ごとに異なる追跡番号を一括登録する機能は用意されていません。まずは、標準機能で対応できる範囲を確認しましょう。
Shopifyの追跡番号とは
追跡番号とは、配送業者が荷物ごとに発行する識別番号です。「お問い合わせ番号」や「送り状番号」「伝票番号」などと呼ばれる場合もあります。
Shopifyの注文情報に追跡番号と配送業者を登録すると、顧客は注文状況ページや配送情報通知メール、Shopアプリなどから配送状況を確認できます。
追跡番号を登録しておけば、顧客が配送業者の追跡ページへ直接アクセスできるため、商品はいつ届くのか、現在どこまで配送されているのか、といった問い合わせの抑制にもつながります。
Shopifyの標準機能で対応できることは個別登録のみ
Shopifyの標準機能では、注文ごとに追跡番号を登録できます。注文を発送済みにする際に追跡番号と配送業者を設定し、顧客へ配送情報通知メールを送信することも可能です。
一方、複数の注文に対して、それぞれ異なる追跡番号をまとめて入力する機能は用意されていません。出荷件数が増えても、標準機能だけで対応する場合は、各注文を開いて個別に追跡番号を登録する必要があります。
そのため、少量の注文であれば標準機能でも対応できますが、毎日多くの商品を発送するストアでは作業負担が大きくなります。具体的な登録手順は、後述します。
注文CSVを再インポートするだけでは追跡番号を登録できない
Shopifyでは、注文情報をCSV形式でエクスポートできます。ただし、標準の注文CSVを編集してShopifyへ戻すだけでは、注文ごとに追跡番号を一括登録できません。
CSVファイルを使って一括登録するには、追跡番号のインポートに対応したShopifyアプリや外部サービスが必要です。利用するサービスが指定する形式に合わせて、注文番号や追跡番号、配送業者などの情報をCSVへ入力します。
CSVを使う方法とShopifyの標準機能で登録する方法は異なるため、混同しないように注意しましょう。
一括フルフィルメントと追跡番号の一括登録は異なる
Shopifyの管理画面では、複数の注文をまとめて発送済みにする一括フルフィルメントが可能です。ただし、この操作だけでは、注文ごとに異なる追跡番号をまとめて登録できません。
一括フルフィルメントでできることは、複数の注文ステータスを一度に「発送済み」へ変更することです。各注文に追跡番号までまとめて反映したい場合は、一括登録に対応したShopifyアプリやAPI連携などを利用する必要があります。
追跡番号を一括登録するにはアプリやAPI連携が必要
複数の注文へ追跡番号を一括登録する方法は、主に次の三つです。
-
Shopifyアプリを利用する
-
アプリや外部サービスへCSVファイルを取り込む
-
APIを使って外部システムと連携する
専門知識を使わずに導入したい場合は、Shopifyアプリが適しています。既存の受注管理システムや倉庫管理システムと連携したい場合は、APIの利用を検討しましょう。
Shopifyで追跡番号を一括登録するメリット
追跡番号を一括登録すると、発送作業の時間を短縮できる他、入力ミスや通知漏れも防ぎやすくなります。ここでは、主なメリットを紹介します。
発送処理にかかる時間を短縮できる
追跡番号を手動で登録する場合は、注文ごとに管理画面を開き、番号を入力して保存する必要があります。
1件当たりの作業時間は短くても、出荷件数が増えるほど負担は大きくなります。追跡番号を一括登録できれば、複数の注文をまとめて処理できるため、発送後の事務作業を短縮できます。
空いた時間を梱包(こんぽう)や在庫管理、顧客対応などへ充てられるため、ストア運営全体の効率化にもつながるでしょう。
追跡番号の入力ミスや登録漏れを防げる
追跡番号は桁数が多いため、手入力やコピーアンドペーストを繰り返すと、番号の誤入力や注文の取り違えが発生する可能性があります。
誤った追跡番号を送信すると、顧客が自分の荷物を確認できないだけでなく、別の荷物の配送状況が表示される恐れもあります。
送り状発行システムとShopifyを連携すれば、注文情報と追跡番号を自動で対応させられます。手作業を減らすことで、入力ミスや登録漏れを防ぎやすくなります。
顧客への発送通知を迅速化できる
追跡番号を登録しても、発送通知メールの送信が遅れると、顧客は配送状況を確認できません。
追跡番号の一括登録と発送通知メールの一括送信を連携すれば、発送作業が完了した段階で速やかに情報を届けられます。
顧客は通知メールに記載されたリンクから配送状況を確認できるため、商品が届くまでの不安を軽減できます。
配送状況に関する問い合わせを削減できる
ECでは、「商品は発送されているか」「いつ届くのか」「現在どこにあるのか」といった問い合わせが発生します。
有効な追跡番号を登録し、顧客が自分で配送状況を確認できる環境を整えることで、ストアへの問い合わせを減らせる可能性があります。
問い合わせ対応の負担を抑えられれば、少人数で運営しているストアでも注文数の増加に対応しやすくなります。
セールや繁忙期の受注増加に対応しやすくなる
セールや季節イベントの時期は、通常よりも注文数が増えます。平常時は手動で処理できていても、出荷件数が急増すると追跡番号の登録が遅れる可能性があります。
一括登録の仕組みを整えておけば、注文数が増えても作業時間が膨らみにくくなります。担当者によって処理方法が変わることも防ぎやすく、発送業務の標準化にも役立ちます。
Shopifyで追跡番号を一括登録する方法
Shopifyで追跡番号を一括登録するには、アプリやCSVファイル、API連携を利用します。それぞれ導入の難易度や自動化できる範囲が異なるため、出荷件数や現在の業務フローに合った方法を選びましょう。
方法①Shopifyの標準機能で1件ずつ登録する

出荷件数が少ない場合は、Shopifyの標準機能を使って、注文ごとに追跡番号を登録できます。追加のアプリや費用は必要ありません。
追跡番号を登録する手順は次のとおりです。
1. Shopifyの管理画面から「注文管理」を開く
2. 追跡番号を登録する注文を選択する
3. 「未発送」または「処理中」セクションで「発送済みとしてマークする」をクリックする
4. 追跡番号を入力する
5. 配送業者を確認または選択する
6. 必要に応じて「お客様に通知を送信する」を選択する
7. 「発送済みとしてマークする」をクリックする
Shopifyが追跡番号の形式を認識した場合は、配送業者が自動的に選択されます。正しく認識されない場合は、プルダウンメニューから利用した配送業者を選びましょう。
「お客様に通知を送信する」を選択すると、追跡番号を記載した配送情報通知メールが顧客へ送信されます。
標準機能は無料で利用でき、1日の出荷件数が少ないストアには適しています。ただし、注文ごとに管理画面を開いて入力する必要があるため、受注数が増えるほど作業時間や入力ミスも増えやすいです。
複数の追跡番号をまとめて登録したい場合は、後述するShopifyアプリの活用を検討しましょう。
方法②Shopifyアプリを使って追跡番号を一括登録する
最も導入しやすい方法は、追跡番号の一括登録に対応したShopifyアプリを利用することです。
アプリを活用した登録方法は、主に次の二つに分けられます。
送り状発行機能を備えたアプリでは、複数の注文を選択して送り状を発行すると、配送業者から取得した追跡番号がShopifyの注文情報へ自動的に反映されます。発送通知メールもまとめて送信できる場合は、送り状の発行から追跡番号の登録、顧客への案内まで一連の作業を効率化できます。
一方、CSVインポートに対応したアプリでは、注文番号や追跡番号、配送業者名などを記載したファイルをアップロードし、複数の注文へ追跡情報をまとめて反映できます。
CSVファイルを利用する場合は、一般的に次の流れで作業します。
1. Shopifyや受注管理システムから注文情報を出力する
2. 配送業者のシステムで送り状を発行する
3. 注文番号や追跡番号、配送業者名を記載したCSVファイルを準備する
4. CSVインポートに対応したShopifyアプリへファイルをアップロードする
5. 注文番号に対応する追跡番号をShopifyへ反映する
必要な項目やCSVの形式は、利用するアプリによって異なります。注文番号の記載方法や配送業者名、追跡URLなどの入力ルールを事前に確認しましょう。
おすすめのアプリは、この記事の後半で紹介します。
方法③Shopify APIで追跡番号の登録を自動化する
開発環境がある場合は、Shopify APIを使って追跡番号の登録を自動化できます。
例えば、受注管理システムや倉庫管理システムで出荷処理が完了したタイミングに合わせて、次の情報をShopifyへ送信する仕組みを構築できます。
-
対象となる注文
-
発送した商品と数量
-
追跡番号
-
配送業者
-
追跡URL
-
顧客への通知設定
API連携を行えば、CSVファイルの出力やアップロードを介さずに追跡情報を反映できます。出荷件数が多いストアや、複数の倉庫から商品を発送している事業者に適した方法です。
一方、連携の開発や保守には専門知識が求められます。ShopifyのAPI仕様が変更された場合の対応も必要になるため、社内のエンジニアや外部の開発会社と連携して進めましょう。
Shopifyの追跡番号登録を効率化できるおすすめアプリ
Shopifyアプリを活用すると、送り状の発行から追跡番号の反映、発送通知メールの送信までを効率化できます。ここでは、おすすめのアプリを紹介します。
プラスシッピング(PR)

プラスシッピングは、Shopifyの注文情報と連携し、送り状の購入・発行・印刷から発送通知メール、追跡番号の反映までを一元管理できる配送アプリです。
ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便に対応しており、配送業者ごとの個別契約を行わなくても利用できます。Shopifyの注文情報がアプリへ自動で反映されるため、CSVファイルの出力やインポートは必要ありません。
複数の注文を選択し、最大50件まで送り状をまとめて購入・印刷できます。送り状を印刷すると、Shopify側の注文ステータスが更新され、追跡番号も自動で反映されます。発送通知メールについても、最大50件までまとめて送信可能です。
追跡番号の登録だけでなく、送り状発行を含む配送業務全体を効率化したいストアに適しています。
プラスシッピングは無料でインストールでき、月額利用料もかかりません。アプリの利用に際して発生する料金は、Shopify事業者限定の特別配送料のみです。
追跡番号一括登録

追跡番号一括登録は、CSVファイルを使ってShopifyの複数注文に追跡番号と配送業者をまとめて登録できるアプリです。大量の注文にも対応しており、1件ずつ手動で入力する手間を省いて発送業務を効率化できます。
追跡番号の反映時間や出荷ロケーション、読み取りファイルのフォーマットを設定できる他、指定した時間に自動で追跡番号を登録するスケジュール機能も利用できます。未発送の注文は自動的に発送済みへ更新され、処理結果やエラー内容は履歴ページから確認・ダウンロードできます。複数の配送業者や過去の注文、カスタム注文番号にも対応しており、日本語によるサポートも用意されています。
料金は月額5ドルの「Standard Plan」が用意されており、14日間の無料体験が利用可能です。
Ship&Co

Ship&coは、Shopifyなど複数店舗の注文データをリアルタイムで同期し、国内外の送り状発行や追跡番号の反映、発送通知まで一元管理できる出荷管理アプリです。ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便、西濃運輸の他、FedEx、DHL、UPS、国際郵便などにも対応しています。
送り状発行後は、注文ステータスの更新や追跡番号の自動同期、発送通知メールの送信が可能です。また、一部の配送業者では最大50件の送り状を一括発行できます。
料金は無料でインストールでき、最低インフラ料金として月額1,100円(税込)が発生します。30日間の無料体験が利用可能です。
配送&注文サポーター

配送&注文サポーターは、配送日時指定や休業日の設定、配送業者向けCSVの出力、追跡番号の一括アップロードなどに対応した配送業務支援アプリです。ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便を含む複数の配送業者に対応しており、注文情報を各社の送り状フォーマットに合わせてCSV出力できます。
また、出荷作業を効率化するピッキングリスト機能や、カート画面へのアンケート項目の追加、配送希望日時の設定なども利用できます。追跡番号のアップロードにも対応しているため、発送後の注文管理まで効率化したいストアに適しています。
料金は無料の「Free plan」、月額5ドルの「Light plan」、月額9ドルの「Basic plan」、月額18ドルの「Pro plan」が用意されています。Light plan以上では7日間の無料体験が利用可能です。
Easy Fulfillment: Bulk Fulfill

Easy Fulfillment: Bulk Fulfillは、CSVやXLSXファイルを使って複数の注文を一括でフルフィルメントし、追跡番号をまとめて登録できるアプリです。管理画面上で注文を1件ずつ処理することもできるため、出荷件数に応じて個別対応と一括処理を使い分けられます。
CSVやXLSXファイルに記載された追跡番号を取り込むと、注文情報へ追跡番号を反映し、追跡リンクも自動で生成します。Shopifyが標準対応していない配送業者についても、独自の配送業者を追加して追跡リンクを設定できる点が特徴です。
また、一つの注文を複数の荷物に分割し、それぞれに含める商品を指定することも可能です。さまざまな構成のCSV・XLSXファイルに対応しているため、既存の出荷データを活用しながら、大量注文のフルフィルメントや追跡番号登録を効率化したいストアに適しています。
料金は月額9.95ドルの「PREMIUM PLAN」が用意されており、14日間の無料体験が利用可能です。
Shopifyの追跡番号一括登録アプリを選ぶポイント
追跡番号の一括登録アプリを選ぶ際のポイントは、次のとおりです。
- ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便に対応しているか
- 送り状発行から追跡番号の反映まで自動化できるか
- 利用しているCSV形式に対応しているか
- 発送完了メールを自動送信できるか
- 日本語の管理画面やサポートが用意されているか
- 料金がストアの出荷件数に合っているか
ぞれぞれのポイントを詳しく解説します。
ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便に対応しているか
国内向けに商品を発送する場合は、利用している配送業者に対応しているか確認しましょう。
現在は1社のみを利用していても、商品のサイズや配送地域、温度帯によって配送業者を使い分ける可能性があります。ヤマト運輸や佐川急便、日本郵便の主要3社に対応したアプリを選ぶと、今後の配送方法の変更にも対応しやすくなります。
配送業者名だけでなく、宅配便、メール便、冷蔵・冷凍便など、利用したい配送サービスへの対応状況も確認しましょう。
送り状発行から追跡番号の反映まで自動化できるか
追跡番号の一括登録だけでなく、送り状の発行から自動連携できるかも重要です。
送り状を別のシステムで発行し、CSVファイルを出力してShopifyへ取り込む運用では、ファイルの管理やアップロード作業が残ります。
送り状を発行した時点で追跡番号がShopifyへ反映されるアプリを選べば、手動でのファイル操作を減らせます。発送業務全体を効率化したい場合は、一連の作業をどこまで自動化できるかを比較してください。
利用しているCSV形式に対応しているか
CSVファイルを使う場合は、現在利用している配送システムや倉庫管理システムの出力形式に対応しているか確認しましょう。
アプリごとに必要な項目や列の順序、配送業者名の記載方法などが異なります。対応していない形式では、アップロードするたびにCSVを加工しなければなりません。
テンプレートの保存や項目の割り当て機能があると、継続的な運用がしやすくなります。無料体験がある場合は、実際のCSVファイルを使って確認することをおすすめします。
発送完了メールを自動送信できるか
追跡番号を登録した後、顧客へ発送通知メールを送信できるか確認しましょう。
アプリによっては、追跡番号だけをShopifyへ登録し、通知メールは別途送信する必要があります。登録と送信が分かれていると、通知漏れが発生する可能性があります。
追跡番号の反映と同時にメールを送れるアプリや、送信前に対象注文を確認できるアプリを選ぶと安心です。
日本語の管理画面やサポートが用意されているか
海外製のShopifyアプリでは、管理画面やマニュアル、問い合わせ窓口が英語のみの場合があります。
追跡番号は顧客への通知に直結するため、設定や操作方法を正しく理解できることが重要です。トラブルが発生した際に日本語で相談できるアプリを選ぶと、復旧までの時間を短縮しやすくなります。
管理画面の日本語対応に加えて、操作ガイドやよくある質問、問い合わせ方法も確認しましょう。
料金がストアの出荷件数に合っているか
追跡番号登録アプリの料金体系は、月額固定制や処理件数に応じた従量制など、サービスによって異なります。
月額料金だけでなく、次の費用も確認してください。
-
初期費用
-
追跡番号の登録件数に応じた料金
-
送り状の発行料金
-
利用できる配送業者数
-
上位プランでのみ使える機能
-
サポート料金
現在の出荷件数だけで判断せず、セール時や今後の受注増加も考慮して選ぶことが大切です。