荷物を発送するときは、送料を発送者が支払う「元払い」と、受取人が支払う「着払い」のどちらかを選択します。特にECでは元払いが一般的ですが、元払いの仕組みを正しく理解していないと、想定以上の送料が発生し、利益を圧迫する可能性があります。
また、元払いと発払い、代引を混同している人も少なくありません。それぞれでは、支払いの対象やタイミング、荷物を受け取る人の負担が異なります。
本記事では、元払いの意味や着払い・代引との違い、支払い方法、メリット、注意点を解説します。元払いで荷物を発送する手順や、ヤマト運輸・日本郵便・佐川急便の送り状、ECにおける元払いと着払いの使い分けも紹介します。
目次
元払いとは
元払いとは、荷物の発送者が送料を配送会社へ支払い、受取人に荷物を届ける方法です。
個人が荷物を送る場合は、営業所や郵便局、コンビニなどで発送するときに送料を支払います。企業が配送会社と契約している場合は、発送時に支払わず、一定期間の送料をまとめて精算することもあります。
ただし、元払いだからといって、必ずしも発送者が最終的な送料を負担するとは限りません。
例えばECサイトでは、ストアが配送会社へ送料を支払った上で、購入者から注文時に送料を徴収することがあります。この場合、配送会社に対する支払者はストアですが、経済的な送料の負担者は購入者です。
反対に、ストアが送料無料を設定し、購入者から送料を徴収しない場合は、ストアが送料を負担します。
元払い・発払い・着払い・代引の違い
ここでは、元払いと発払い、着払い、代引の定義について詳しく解説します。
発払い
元払いと発払いは、どちらも荷物の発送者が送料を支払う方法であり、基本的な意味に大きな違いはありません。
配送会社やサービスによって使用される呼称が異なり、ヤマト運輸では主に「発払い」、日本郵便や佐川急便では「元払」という表記が使われています。
日常会話やEC事業者間のやり取りでは「元払い」という言葉が使われることも多いですが、送り状を選ぶときは、利用する配送会社の表記に従いましょう。
着払い
元払いと着払いの違いは、配送会社へ送料を支払う人と、支払いのタイミングです。
元払いでは、荷物を発送する側が発送時、または配送会社との契約に基づいて送料を支払います。一方、着払いでは、荷物を受け取る側が配達時に送料を支払います。
例えば、ECストアが元払いで商品を発送した場合、購入者は商品を受け取るときに配送会社へ送料を支払う必要がありません。着払いで発送した場合は、購入者が配達員へ送料を支払ってから荷物を受け取ります。
着払いの追加料金や手数料の有無は、配送会社や荷物の種類によって異なります。
代引
代引とは、商品を配達するときに、配送会社が販売者に代わって商品代金を購入者から回収する決済方法です。
着払いで購入者が支払うものは、原則として荷物の送料です。一方、代引では、商品代金に加えて、送料や代引手数料などを支払う場合があります。
例えば、商品代金が5,000円、送料が700円、代引手数料が300円の場合、購入者が配達時に支払う金額は合計6,000円です。
代引による発送には、配送会社や代金引換サービスの提供会社との契約が必要になることがあります。入金のタイミングや利用できる決済方法、手数料、取扱上限額などもサービスごとに異なるため、事前に確認しましょう。
現収
現収とは、荷物を配送会社へ引き渡す際に、発送者がその場で送料を支払う方法で、元払いの一種です。
主に送り状などで使われ、後日まとめて支払う「売掛元払」と区別されます。例えば佐川急便では、発送時に支払う運賃領収済としても扱われます。
支払い方法は現金の他、クレジットカードやQRコード決済が使える場合もあります。
着払いが受取人負担なのに対し、現収は発送者が支払うため、受取人に送料負担はありません。
関税の場合はDDUとDDP
海外へ商品を発送する場合は、配送料だけでなく、関税や輸入税を誰が支払うかも決める必要があります。
海外ECでは、関税や輸入税を購入者が負担する方法をDDU、販売者が負担する方法をDDPと呼ぶことがあります。
DDUでは、購入者が商品を受け取る際に、関税や輸入税、通関に伴う費用などを請求される可能性があります。購入時に負担額が明確にならないため、受取拒否や問い合わせにつながることがあります。
DDPでは、販売者が関税や輸入税を含めた費用を負担します。購入者側にとって総額が分かりやすい反面、販売者は国や商品ごとの税率を考慮しなければなりません。
元払いの支払い方法
元払いの送料は、荷物を発送するたびに支払う方法と、一定期間分をまとめて支払う方法があります。ここでは、元払いで利用される主な支払い方法を紹介します。
都度払い
都度払いとは、荷物を発送するたびに送料を支払う方法です。
配送会社の営業所や郵便局、コンビニ、取扱店へ荷物を持ち込み、受付時に送料を支払います。配送会社へ集荷を依頼し、荷物を引き渡すときに支払う方法もあります。
利用できる支払い方法は、配送会社や受付場所によって異なります。現金の他、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済などを利用できる場合がありますが、コンビニや取扱店では選択肢が限られることがあります。
発送件数が少ない個人や小規模なEC事業者は、配送会社との契約がなくても利用できる都度払いが適しています。一方、出荷件数が増えると、毎回の支払い作業や領収書の管理が負担になりやすいため、月締め請求や配送サービスの利用も検討しましょう。
月締め請求
月締め請求とは、一定期間に発送した荷物の送料を集計し、後日まとめて支払う方法です。掛売りや料金後納と呼ばれることもあります。
配送会社と法人契約を結ぶことで、荷物を引き渡すたびに送料を支払う必要がなくなります。請求書や明細を基にまとめて精算できるため、出荷件数が多い企業の経理業務を効率化できます。
掛売りや料金後納の利用条件、締め日、支払日、契約運賃は事業者ごとに異なります。一定以上の発送量がないと契約できない場合もあるため、配送会社へ確認しましょう。
オンラインで支払う
EC事業者向けの配送サービスや配送アプリを利用し、オンラインで配送料を支払う方法もあります。
配送サービスを利用すると、ECの注文情報を送り状へ反映し、送り状の発行や配送料の決済、追跡番号の登録などをまとめて行えます。
配送会社と個別に法人契約を結ばなくても、サービスが提供する配送料金を利用できる場合があるため、発送件数が少ないストアにも適しています。
プラスシッピングでは、ShopifyやSTORESと連携し、送り状の発行から印刷、配送料の決済までを管理画面上で行えます。ヤマト運輸と日本郵便、佐川急便に対応しており、月額利用料はかかりません。
注文情報を手作業で送り状へ転記する必要がなくなるため、発送件数が増えたときの作業時間や入力ミスを減らしやすくなります。
元払いのメリット
元払いには、購入者が商品を受け取りやすくなるだけでなく、EC事業者が配送方法や送料施策を設計しやすくなるメリットがあります。ここでは、ECで元払いを利用する主なメリットを詳しく解説します。
顧客体験の向上
元払いの大きなメリットは、購入者が商品を受け取るときに送料を支払う必要がないことです。
着払いでは、購入者が配達時に現金や対応する決済手段を用意しなければなりません。送料が分からない状態で商品が発送されると、受取時に想定以上の金額を請求されたと感じる可能性もあります。
元払いであれば、購入者は原則として荷物を受け取るだけで済みます。配達員との金銭の受け渡しも発生しないため、受取時の手間を軽減できます。
購入から受け取りまでの負担を減らすことは、ストアへの信頼や再購入にも関係します。ECでは、商品の品質だけでなく、注文から配送までを含めた体験を設計することが重要です。
販売施策・価格設計の柔軟性
元払いでは、ストア側が送料を管理するため、販売戦略に合わせてさまざまな送料施策を設計できます。
代表的な施策は、次のとおりです。
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全ての注文を送料無料にする
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一定金額以上の注文を送料無料にする
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定期購入の商品を送料無料にする
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会員ランクに応じて送料を割り引く
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一部の商品だけ送料を無料にする
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地域ごとに異なる送料を設定する
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送料の一部または全部を商品価格に含める
例えば、5,000円以上の注文を送料無料に設定すると、送料無料の条件を満たすために商品を追加購入してもらえる可能性があります。
一方、全ての商品を無条件で送料無料にすると、低単価の商品や遠方への配送で利益が残らない場合があります。平均注文単価や平均送料、粗利率を確認し、送料無料になる金額を設定することが重要です。
元払いでは、送料を単なるコストとして扱うのではなく、購入単価や購入率を高めるための施策として活用できます。
配送品質・運用の自社コントロール
元払いで発送する場合、EC事業者が商品の特性や顧客の要望に合わせて配送会社やサービスを選択できます。
配送サービスを選ぶ主な基準は、次のとおりです。
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配送料
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配送可能なサイズと重量
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配送にかかる日数
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配達日時指定の可否
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置き配への対応
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追跡サービス
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補償限度額
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冷蔵・冷凍配送への対応
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営業所や取扱店の数
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集荷の締め切り時間
低価格の商品では配送料を優先し、高額品や壊れやすい商品では補償や配送品質を優先するなど、商品ごとに配送方法を分けることも可能です。
また、配送エリアや商品サイズに応じたルールを定めれば、担当者による判断のばらつきを減らせます。
例えば、「小型商品はポスト投函(とうかん)、大型商品は宅配便」「冷蔵商品はクール便」「一定金額以上の商品は補償のある対面配送」といったルールを設定できます。
発送データの集約と改善
元払いの発送を一元的に管理すると、配送に関するデータを蓄積しやすくなります。
確認できる主なデータは、次のとおりです。
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月間の発送件数
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配送先の地域
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配送会社別の発送件数
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荷物のサイズと重量
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1件当たりの平均送料
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商品別の送料
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返送や再発送の件数
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配送遅延や破損の発生件数
これらのデータを分析すると、特定の地域や商品で送料が高くなっている原因を把握できます。
例えば、梱包(こんぽう)箱を小さくすることでサイズ区分を下げられる可能性があります。地域ごとに配送会社を使い分けることで、送料や配送日数を改善できる場合もあります。
出荷実績を整理しておけば、配送会社と契約運賃を交渉するときにも、月間発送数やサイズ構成を具体的に提示できます。
ただし、元払いにするだけでデータが自動的に集約されるわけではありません。送り状発行システムや配送アプリ、受注管理システムなどを組み合わせることで、分析しやすくなります。
再配達リスクの低減
元払いは、受取時に支払いが発生しないため、置き配や宅配ボックスなどの非対面受取と相性が良い方法です。
購入者が置き配を利用できれば、不在時でも荷物を受け取れる可能性があり、再配達の負担を抑えられます。
一方、着払いや代引では配達時に支払いが必要になるため、置き配を利用できないことがあります。
ただし、元払いであれば必ず置き配を利用できるわけではありません。高額品や生もの、医薬品などの荷物や、発送者が置き配を制限した荷物は対象外になる場合があります。
また、置き配を指定しても、建物の状況や地域、配送会社の条件によっては対面での受け取りが必要です。
元払いの注意点・デメリット
元払いでは発送者が配送会社へ送料を支払うため、適切に管理しなければ利益が減少する可能性があります。ここでは、EC事業者が元払いを利用するときの注意点やデメリットを詳しく解説します。
送料負担が利益を圧迫することがある
ECストアが送料を購入者から徴収せず、自社で負担する場合は、注文が増えるほど送料負担も大きくなります。
特に商品単価や粗利が低い場合、売り上げに占める送料の割合が高くなります。
例えば、粗利が800円の商品を販売し、配送に700円かかる場合、送料をストアが全額負担すると、ほとんど利益が残りません。決済手数料や梱包資材費、出荷作業費まで含めると赤字になる可能性もあります。
「送料無料」は購入者にとって分かりやすい表現ですが、実際に配送コストがなくなるわけではありません。送料を商品価格へ含めるのか、一定金額以上の注文だけ無料にするのかを検討する必要があります。
売り上げだけで判断せず、注文ごとの商品原価や送料、梱包費、決済手数料などを差し引いた利益を確認しましょう。
送料設定と実費の差で逆ざやが発生する
ECサイトで購入者から徴収する送料より、配送会社へ支払う実際の送料が高くなる状態を、送料の「逆ざや」と呼ぶことがあります。
例えば、全国一律500円の送料を設定しているストアで、実際の配送料が1,500円かかった場合、差額の1,000円をストアが負担します。
逆ざやが発生しやすい主なケースは、次のとおりです。
特に、商品ごとに大きさや重量が異なるストアでは、購入時点で正確な送料を計算することが難しい場合があります。
過去の注文データを確認し、地域別・サイズ別の平均送料を把握しましょう。遠方地域や大型商品に追加送料を設定する方法もあります。
発送のコスト管理業務が発生する
元払いでは、EC事業者が配送会社へ送料を支払うため、注文ごとの送料を管理する必要があります。
複数の配送会社を利用している場合は、それぞれの請求書や明細を確認し、ECサイト上の注文情報と照合します。
主な管理業務は、次のとおりです。
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配送会社から届く請求書の確認
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注文ごとの送料の集計
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契約運賃と請求額の照合
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返品・返送分の送料確認
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商品別・地域別の送料分析
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配送会社の料金改定への対応
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ECサイト上の送料設定の更新
出荷件数が少ない間は表計算ソフトでも管理できますが、発送量が増えると入力や照合作業の負担が大きくなります。
受注情報と送り状、追跡番号、配送料を連携できるシステムを利用すると、管理作業を効率化しやすくなります。
配送トラブルへの対応
元払いで発送した商品は、破損・紛失・誤配・遅延などのトラブルが起こることがあります。
購入者から見ると問い合わせ窓口はECストアのため、配送会社が原因でもストアが状況確認や調査依頼を行う必要があります。
また配送サービスには補償限度額や条件があり、損害額が上限を超えた場合や条件を満たさない場合は、補償されない分がストア負担になる可能性があります。特に高額品や壊れやすい商品は注意が必要です。
トラブル発生時は次を確認します。
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注文番号・追跡番号
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発送日・配送状況
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商品価格・状態
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梱包や外箱の状態
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破損箇所の写真
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受取日時
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補償条件と限度額
破損品や梱包材を廃棄すると調査できず補償対象外になることがあるため、購入者には保管を依頼します。
併せて、補償対象か、限度額、申請期限や必要書類を確認し、返金や代替品対応のルールも事前に決めておくことが重要です。
元払いのやり方・手続き
元払いで荷物を送るときは、配送サービスを選び、荷物を梱包してから元払い用の送り状を作成します。ここでは、元払いで荷物を発送する基本的な手順を紹介します。
手順1.配送会社と配送サービスを選ぶ
荷物のサイズや重量、配送先、送料、配送日数などを比較し、利用する配送会社とサービスを選びます。
小型の商品にはポスト投函型のサービス、大きな商品には宅配便を利用するなど、荷物の特性に合った方法を選びましょう。高額品や壊れやすい商品を送る場合は、補償内容も確認してください。
手順2.荷物を梱包する
段ボールや配送用の袋を使って商品を梱包します。破損しやすい商品には緩衝材を使用し、箱の中で動かないように固定しましょう。
送料は梱包後のサイズや重量を基に決まるため、必要以上に大きな箱を使わないことも重要です。
手順3.元払い用の送り状を作成する
配送会社の営業所や郵便局、コンビニ、取扱店などで、元払い用の送り状を入手します。配送会社のウェブサービスやアプリを使って作成することも可能です。
送り状には、届け先と発送者の住所・氏名・電話番号、荷物の品名、配達希望日時などを正確に記入します。ヤマト運輸では「発払い」、日本郵便や佐川急便では「元払」など、配送会社によって表記が異なる点にも注意しましょう。
手順4.荷物を持ち込むか集荷を依頼する
送り状を荷物に貼り付け、営業所や郵便局、コンビニ、取扱店などへ持ち込みます。荷物の数が多い場合や持ち運びが難しい場合は、自宅や事業所への集荷を依頼できます。
コンビニや取扱店では、利用できる配送会社、荷物のサイズ、配送サービスが限られる場合があります。持ち込む前に、発送予定の荷物を取り扱っているか確認しましょう。
手順5.送料を支払い、控えを保管する
受付時に送料を支払えば、元払いでの発送は完了です。利用できる支払い方法は、現金やクレジットカード、電子マネー、オンライン決済など、配送会社や受付場所によって異なります。
発送後は、追跡番号が記載された送り状の控えやレシートを保管します。EC事業者は、注文内容と送り状を照合し、購入者へ追跡番号を案内しましょう。
元払いの配送各社の伝票
手書きの送り状は、元払いと着払いを見分けやすくするため、異なる色で作られていることがあります。ここでは、ヤマト運輸と日本郵便、佐川急便の元払い用送り状について紹介します。
ヤマト運輸
ヤマト運輸では、元払いに相当する方法を主に「発払い」と呼びます。
一般的な手書きの宅急便送り状では、発払い用と着払い用で伝票が分かれています。従来の発払い用送り状はピンク系、着払い用送り状はオレンジ系の色が使用されています。
送り状はヤマト運輸の営業所、取扱店、一部のコンビニなどで入手できます。集荷を依頼するときに、送り状を持参してもらうことも可能です。
また、ヤマト運輸では、スマートフォンや送り状発行システムを使って印字された送り状を作成できます。送り状の作成方法によって様式が異なるため、必ず「発払い」または「着払い」の表記を確認しましょう。
なお、宅急便コンパクトなどでは専用の資材や送り状が必要です。通常の宅急便送り状を全てのサービスで使えるわけではありません。
日本郵便
日本郵便のゆうパックには、元払用と着払用のラベルがあります。
一般的な手書きラベルは、元払用が青系、着払用が赤系に色分けされています。
ラベルは郵便局やゆうパック取扱所などで入手できます。元払用のラベルを使用し、郵便局や取扱所で送料を支払えば、受取人は配達時に送料を支払う必要がありません。
日本郵便では、Webゆうパックプリントを利用して自宅や事業所でラベル作成ができます。
着払ゆうパックを利用する場合は、着払専用のラベルを使用します。日本郵便は、着払を利用する前に受取人へ運賃や手数料の負担について承諾を得るよう案内しています。
佐川急便
佐川急便の送り状には、元払用と着払用があります。
一般的な手書き送り状は、元払用が青系、着払用がピンク系に色分けされています。
佐川急便の公式サイトでは、元払用として「売掛元払」と「運賃領収済」で使用する送り状が案内されています。着払用や代引用など、利用するサービスによって送り状が異なります。
送り状が必要な場合は、佐川急便の営業所や担当するセールスドライバーへ確認します。
法人はe飛伝Ⅲなどの送り状発行サービスを利用し、届け先情報を入力してラベルを印刷することも可能です。手書きの送り状と印字ラベルでは見た目が異なるため、「元払」の表記を確認しましょう。
ECで元払いではなく着払いを使う場面
ECの通常注文では元払いが基本ですが、返品や商品回収では着払いを使用することがあります。ここでは、EC事業者が元払いと着払いを使い分ける代表的な場面を紹介します。
商品回収やサンプル返送
ストアや企業が送料を負担して商品を回収する場合にも、着払いを利用できます。
代表的な例は、次のとおりです。
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レンタル商品の返却
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貸出機器の回収
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サンプル商品の返送
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修理品の回収
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査定商品の送付
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衣装や撮影商品の返却
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リコール対象商品の回収
購入者や取引先が元払いで返送し、後から送料を精算する方法もありますが、領収書の提出や振込作業が必要です。
着払いであれば、発送者は受付時に送料を立て替える必要がなく、受取側の企業が直接配送会社へ支払えます。
ただし、受取側が想定していない着払い荷物を送ると、受取拒否される可能性があります。返送前に、担当者や返送先へ連絡しましょう。
不良品や初期不良の返送で自社が送料を負担
商品に不良や初期不良があった場合は、購入者に着払いで返送してもらう方法があります。
着払いで返品してもらうと、購入者は配送会社へ送料を支払う必要がありません。返品された商品を受け取るストアが、配送会社へ送料を支払います。
着払いによる返品を案内する代表的なケースは、次のとおりです。
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商品に初期不良がある
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注文と異なる商品を発送した
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注文した数量と異なる
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商品が輸送中に破損した
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商品ページの説明と明らかに異なる
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ストア側の不備により返品が必要になった
ただし、購入者へ自由な方法で着払い返送を依頼すると、想定以上に高額な配送サービスが使われる可能性があります。
返送先、配送会社、配送サービス、梱包方法、返送期限などを具体的に案内しましょう。
ストア側で返送用の送り状を発行し、購入者へ送付する方法もあります。
BtoB取引で受取側が負担する取り決め
BtoB取引では、荷物の送料をどちらが負担するか、取引先との契約や発注条件によって決まります。
販売者が送料を負担する元払いだけでなく、購入企業が送料を負担する着払いが指定されることもあります。
また、取引先が配送会社と契約しており、指定の顧客コードや着払い伝票を使用する場合もあります。
BtoB取引で確認すべき内容は、次のとおりです。
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送料込み・送料別の価格
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配送会社の指定
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元払い・着払いの区分
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契約運賃の適用方法
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納品場所
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納品日時
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荷下ろしや搬入の条件
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返品時の送料負担
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複数個口や大型商品の扱い
担当者の口頭指示だけで発送すると、請求や受け取りのトラブルにつながります。発注書や契約書、取引条件を確認し、送料の負担者を明確にしましょう。
元払いに関するQ&A
最後に、元払いに関するよくある質問に回答します。
元払いと着払いではどちらが安いですか?
元払いと着払いのどちらが安いかは、利用する配送会社や割引、支払い方法によって異なります。
ヤマト運輸の宅急便では、発払いと着払いの基本運賃は同額で、着払いの追加料金もかかりません。ただし、着払いでは一部の割引を利用できないため、割引後の支払額は元払いの方が安くなる場合があります。
日本郵便の着払では、条件に応じた手数料が設定されています。
契約運賃や配送アプリの料金を利用する場合も、元払いと着払いの条件が異なることがあります。利用するサービスの料金表を確認しましょう。
元払いの荷物を発送後に着払いへ変更できますか?
荷物を配送会社へ引き渡した後に、元払いから着払いへ変更することは原則として難しいと考えた方が良いでしょう。
まだ荷物が受付前であれば、元払い用の送り状を取り外し、着払い用の送り状へ書き換えられる場合があります。
受付後は、荷物の配送状況や配送会社の対応によって異なります。変更が必要になった時点で、送り状番号を用意して配送会社へ問い合わせてください。
EC事業者は、荷物を引き渡す前に元払い・着払いの区分を確認しましょう。
元払い伝票はどこでもらえますか?
元払い伝票は、配送会社の営業所や郵便局、コンビニ、取扱店などで入手できます。集荷を依頼するときに、配送担当者へ伝票を持参してもらえる場合もあります。
ただし、全ての店舗で全種類の送り状を扱っているとは限りません。クール便や代引、往復便、宅急便コンパクトなどは、専用の送り状や資材が必要になることがあります。
ウェブサービスやアプリから送り状を作成し、営業所や自宅のプリンターで印刷する方法もあります。
コンビニから元払いで発送できますか?
対応する配送会社や荷物であれば、コンビニから元払いで発送できます。
ただし、コンビニによって取り扱う配送会社が異なります。また、荷物のサイズや冷蔵・冷凍配送、着払い、代引など、一部のサービスは受け付けていない場合があります。
支払い方法も店舗によって異なり、現金以外の決済を利用できないことがあります。
大型商品や特殊な商品を送る場合は、配送会社の営業所へ持ち込むか、集荷を依頼しましょう。