Shopifyで自社ECサイトを運営する上で、SEO対策は継続的な集客と売り上げ拡大に欠かせません。広告だけに依存せず、検索エンジンから安定的に見込み顧客を集められるためです。
しかし、「どのSEOアプリを導入すべきか」「どんな設定を行えば良いのか」「Search ConsoleやGoogle Analyticsは必要なのか」など、悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ShopifyでおすすめのSEOアプリや必須ツール、標準機能で実施できるSEO設定まで、初心者にも分かりやすく解説します。
※本記事は、SEOコンサルティング事業を展開するパープレンス株式会社の代表取締役である渡邉壮氏に、専門家の視点から執筆・寄稿いただきました。
目次
ShopifyでSEOが重要な理由
ShopifyでSEOが重要な理由は、自社ECサイトへのアクセスを安定的に増やし、広告費に依存しすぎない集客基盤を構築できるためです。検索エンジン経由で商品や情報を探しているユーザーは購入意欲が高い傾向があり、検索結果で上位表示できれば、継続的な売り上げにつながります。
また、SEOは単にアクセス数を増やすだけではありません。商品ページやブログ記事を通じて専門性やブランドの信頼性を伝えやすくなるため、比較検討中のユーザーにも選ばれやすくなります。さらに、検索流入はSNSや広告と比べて中長期的に資産として積み上がりやすく、特定の商品名だけでなく「悩み」「用途」「比較」など幅広い検索ニーズを取り込める点も大きなメリットです。
近年はAIによる概要(AI Overview)や生成AI検索で、おすすめされることの重要性も高まっています。AI検索対策の土台はSEOです。
そのため、商品情報や専門コンテンツを継続的に発信し、検索エンジンから評価されるShopifyサイトを構築することが、今後の売り上げ拡大においてますます重要になっています。
ShopifyのおすすめSEOアプリ
ShopifyでSEO対策を本格的に実施する場合はアプリの利用がおすすめです。おすすめアプリは次のとおりです。
-
SEO Manager
-
Plug in SEO
-
Smart SEO
-
SearchPie
-
Avada SEO
それぞれの特徴を分かりやすく解説します。
SEO Manager

Shopify向けのSEOアプリ「SEO Manager」は、Google検索だけでなく、GoogleのAI検索機能や、OpenAIのChatGPT、GoogleのGeminiなど、AI検索エンジンでの表示強化にも対応したSEO自動化ツールです。
コード不要でSEO対策を進められる点が特徴で、構造化データ(JSON-LD)によるリッチリザルト対応、画像ALTテキストの自動最適化、404エラーやリンク切れの修正、メタ情報の一括編集などを行えます。また、IndexNow連携によって検索エンジンへのインデックス登録を高速化し、商品の発見性向上もサポートします。
さらに、SEOスコアの分析やGoogle検索結果のシミュレーション、構造化データのテスト機能、AIによるコンテンツ生成なども搭載されており、SEO初心者から本格的に集客を強化したいEC事業者まで幅広く利用できるアプリです。
料金プランは月額9ドルから用意されており、上位プランではAIによるSEO改善、自動リンク管理、高度なGoogle連携機能などが追加されます。なお、現時点では日本語には未対応です。
Plug in SEO

Shopify向けSEOアプリ「Plug In SEO」は、専門業者に依頼せず、自分でSEO対策を進めたいストア運営者向けのオールインワンSEO支援ツールです。ストア内のSEO問題を診断するだけでなく、改善方法を学びながら実践できる点が特徴です。
アプリでは、タイトルタグやメタデータ不足、リンク切れ、構造化データの不備など、SEO上の問題を自動スキャンして可視化します。さらに、各問題に対してステップ形式の修正ガイドが用意されており、初心者でもSEO改善を進めやすくなっています。
また、AIを活用したキーワードリサーチ機能を搭載しており、検索需要の高いキーワード分析や競合対策にも対応しています。加えて、SEOの健康状態を継続的に監視し、新たな問題が発生した際にはアラート通知を受け取ることも可能です。
その他、構造化データ(JSON-LD)の設定、リンク切れリダイレクト、検索順位向上を目的としたキーワード最適化など、SEO運用に必要な機能を幅広く搭載しています。
料金プランは月額29.99ドルからで、上位プランではページスキャン数やAIキーワード分析数、SEO監査レポート数などが拡張されます。なお、日本語には未対応ですが、英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語に対応しています。
Smart SEO

Shopify向けSEOアプリ「Smart SEO」は、SEO対策を自動化しながら、検索順位向上・オーガニック流入増加・売り上げ拡大を支援する総合SEOツールです。メタタグ、画像最適化、ページ速度改善、構造化データなど、SEOで重要な領域を効率的に管理できます。
特に、AI(ChatGPT-5)を活用したメタタグ生成機能が特徴で、商品ページやコレクションページのSEO設定を効率化できます。また、画像最適化やページ速度改善によってユーザー体験(UX)を向上させ、SEO評価の強化も図れます。
さらに、JSON-LD構造化データを自動追加することで、Googleがストア内容を理解しやすくなり、リッチリザルト表示にも対応可能です。リンク切れや404エラーの検出・修正機能、バックリンク分析機能なども搭載されており、SEO運用全体をサポートします。
料金プランは無料プランから用意されており、上位プランではページ速度改善、一括AI最適化、多言語SEO、バックリンク分析、自動SEO監査など高度な機能が利用可能です。
また、このアプリは日本語に正式対応しており、日本語UIで利用できる点も大きな特徴です。
SearchPie

Shopify向けSEOアプリ「SearchPie」は、AIを活用した総合SEO対策ツールで、検索順位向上・サイト高速化・オーガニック流入増加をサポートするオールインワン型アプリです。SEO設定だけでなく、ページ表示速度やユーザー体験(UX)の改善まで幅広く対応している点が特徴です。
主な機能として、AIによるSEOタイトル・メタディスクリプション・商品説明文の自動生成機能を搭載しており、効率的にSEOコンテンツを作成できます。また、構造化データ(スキーマ)やパンくずリストの最適化、404エラーやリンク切れ修正、robots.txt管理など、技術的SEOにも対応しています。
さらに、画像圧縮・リサイズ・遅延読み込み(Lazy Load)によってページ速度を改善し、モバイル表示やUX向上にも貢献します。Google Search ConsoleやGoogle Merchant Centerとの連携にも対応しており、インデックス状況や検索パフォーマンスの管理も可能です。
料金プランは無料プランから利用でき、上位プランではAIによるSEOタグ生成、自動リンク修正、キーワード分析、内部リンク最適化、AMP対応など、より高度なSEO機能を利用できます。
また、日本語に正式対応しており、日本のShopifyストアでも導入しやすいSEOアプリとなっています。
Avada SEO

Shopify向けSEOアプリ「Avada SEO Suite」は、SEO対策・サイト高速化・画像最適化をまとめて行える総合SEOツールです。技術的SEOに不慣れなストア運営者でも、SEO監査や自動最適化によって検索順位改善を進められる点が特徴です。
主な機能として、画像圧縮・画像リサイズ・ALTテキスト最適化・遅延読み込み(Lazy Load)などによるページ速度改善を搭載しており、モバイル環境を含めた表示速度向上を支援します。また、SEO監査機能によって、各ページにSEOチェックリストを自動適用し、改善ポイントを可視化できます。
さらに、メタタイトルやメタタグ、キーワード最適化、内部リンク構築などのオンページSEOに加え、JSON-LD構造化データ、リッチスニペット、404エラー検出、301リダイレクト、サイトマップ管理など、技術的SEOにも幅広く対応しています。
料金プランは無料から利用可能で、有料プランでは無制限画像最適化、リンク切れ管理、URL最適化、高速化強化機能などが追加されます。最上位プランでは個別コンサルティングや24時間サポートも利用可能です。
なお、日本語UIには未対応ですが、SEO機能・高速化機能を包括的に利用したいShopifyストア向けのアプリとなっています。
Shopifyの使用すべきSEOツール
SEOにはさまざまなツールがありますが、まず検討すべき四つは次のとおりです。
-
Google Search Console
-
Google Analytics
-
ラッコキーワード
-
Ahrefs(エイチレフス)
それぞれの特徴と機能を解説します。
Google Search Console
Googleが提供する無料のSEO分析ツールです。
Shopifyストアがどのようなキーワードで検索されているか、検索順位やクリック率はどうか、ページがGoogleに正常にインデックスされているかなどを確認できます。
特にShopify運営では、「どの商品ページが検索流入を獲得しているか」「インデックスされていないページはないか」「モバイル表示で問題が発生していないか」を把握するために重要です。また、サイトマップ送信や構造化データのエラー確認にも活用できます。
SEO改善を行う際の基礎データになるため、まず最初に導入すべきツールといえます。
Google Analytics
Googleのアクセス解析ツールで、ユーザーの行動分析に強みがあります。
Shopifyストアに訪問したユーザー数だけでなく、「どこから流入したか」「どの商品を閲覧したか」「どのページで離脱したか」「購入につながったか」まで詳細に分析できます。
SEOでは、検索流入後のユーザー行動を把握できる点が大きなメリットです。例えば、「検索流入は多いのに購入率が低い商品ページ」を特定し、商品説明や導線改善に活用できます。また、ブログ経由の売り上げ貢献やリピーター分析にも役立ちます。
ラッコキーワード
ラッコが提供する日本語向けキーワード調査ツールです。特定キーワードに関連する検索候補や質問キーワードを大量に取得できるため、ShopifyブログSEOや商品ページ設計に役立ちます。
例えば、「プロテイン」と入力すると、「プロテイン おすすめ」「プロテイン 女性」「プロテイン 飲むタイミング」など、実際に検索されている関連ワードを一覧で取得できます。これにより、ユーザーの検索意図を把握しやすくなり、SEO記事やカテゴリー設計の精度向上につながります。
特に日本市場向けShopifyストアでは、日本語検索ニーズを効率よく調査できる点が大きな強みです。
Ahrefs(エイチレフス)
Ahrefsは、世界的に利用されている高機能SEO分析ツールです。競合サイトの検索キーワード、被リンク状況、検索順位、流入ページなどを詳細に分析できます。
Shopify運営では、「競合がどんなキーワードで集客しているか」「どの記事や商品ページが流入を獲得しているか」を調査する際に非常に役立ちます。また、自社サイトの被リンク分析やSEO課題の発見にも活用できます。
さらに、キーワード難易度(KD)や検索ボリュームも確認できるため、「狙うべきキーワード」の選定精度を高められる点も大きなメリットです。本格的にSEO集客へ取り組む場合に有力なツールの一つといえます。
Shopifyのストア設定でできるSEO
アプリを使用せずともShopifyのストア設定で対応できるSEOに関して紹介します。
Shopifyで自動実装されるテクニカルSEO
タイトル・メタディスクリプションを設定する
Shopifyでは、商品ページ・コレクションページ・ブログ記事ごとにSEOタイトルとメタディスクリプションを設定できます。これらは検索結果に直接表示されるため、SEOとクリック率の両方に影響する重要な項目です。
SEOタイトルには、狙いたい検索キーワードをできるだけ自然に含めることが重要です。例えば、「プロテイン」だけでは競合が強いため、「女性向け ソイプロテイン」や「無添加 プロテイン」など、より具体的なキーワードを含めることで検索意図に合いやすくなります。
また、メタディスクリプションでは商品の特徴やメリットを簡潔に伝えることで、検索結果からのクリック率向上を狙えます。単にキーワードを並べるのではなく、「誰向けの商品なのか」「どのような悩みを解決できるのか」を意識すると効果的です。
URLを最適化する
Shopifyでは、各ページのURLスラッグ(ハンドル)を編集できます。URLは検索エンジンがページ内容を理解する材料の一つであり、ユーザーにとっても分かりやすさが重要です。
例えば、「/products/item-12345」のようなURLよりも、「/products/organic-protein」のように内容が分かるURLの方がSEO・UXの両面で有利になります。
不要な日本語文字列や長すぎるURLは避け、簡潔かつ意味の伝わる構成を意識すると良いでしょう。
画像のaltテキストを設定する
商品画像やバナー画像には、altテキスト(代替テキスト)を設定できます。altテキストは、検索エンジンに画像内容を伝える役割を持っており、画像検索SEOにも影響します。
例えば、「IMG001.jpg」のような画像名だけでは内容が伝わりませんが、「女性向け 無添加ソイプロテイン」のような説明を設定することで、検索エンジンが画像内容を理解しやすくなります。
また、視覚障害者向けのスクリーンリーダーでも利用されるため、アクセシビリティー向上にもつながります。
ブログ機能でSEOコンテンツを作成する
Shopifyには標準でブログ機能が搭載されており、SEO記事による集客を行えます。商品ページだけでは獲得しにくい検索キーワードに対して、記事コンテンツを通じて検索流入を狙える点が大きなメリットです。
例えば、「おすすめのプロテイン比較」「プロテインを飲むタイミング」など、情報収集段階のユーザー向け記事を作成し、記事内から商品ページへ誘導することで、購入導線を作れます。SEOでは「検索意図に合ったコンテンツ」を継続的に増やすことが重要です。
ページ速度・モバイル表示を改善する
ページ速度やモバイル最適化も、SEOで重要な評価項目です。Shopifyでは使用テーマや導入アプリによって表示速度が変わるため、不要なアプリの削除や軽量テーマの利用が重要です。
特にモバイルユーザーは表示速度に敏感であり、ページ表示が遅いと離脱率が上がりやすくなります。画像サイズの最適化や不要スクリプトの削減を行うことで、ユーザー体験(UX)とSEO評価の両方を改善できます。
XMLサイトマップを活用する
Shopifyでは、XMLサイトマップが自動生成されます。サイトマップとは、検索エンジンに対して「どのページが存在するか」を伝えるファイルです。
生成されたサイトマップをGoogle Search Consoleへ送信することで、新しい商品ページやブログ記事をGoogleへ認識してもらいやすくなります。特に商品数が多いストアでは、サイトマップ送信によってクロール効率を改善しやすくなります。
robots.txtを調整する
Shopifyではrobots.txtの編集機能も提供されています。robots.txtは、検索エンジンに対して「どのページをクロールするか・しないか」を指示するファイルです。
例えば、検索結果に表示する必要がないページや重複コンテンツになりやすいURLを制御することで、クロール効率の最適化につながります。ただし、誤った設定を行うと重要ページが検索対象外になるリスクもあるため、編集時には注意が必要です。
canonicalタグを設定する
canonicalタグは、「このページが正規ページです」と検索エンジンへ伝えるためのタグです。ECサイトでは、同じ商品ページに複数URLが発生しやすく、重複コンテンツと判断されるケースがあります。
例えば、Shopifyではコレクション経由の商品URLや、パラメータ付きURLなど、同一内容でも複数URLが生成される場合があります。その際にcanonicalタグを適切に設定することで、検索エンジンへ評価を集約し、SEO評価の分散を防ぎやすくなります。
Shopifyの標準テーマでは基本的なcanonical設定が自動で実装されていますが、テーマカスタマイズやアプリ追加によって意図しない重複URLが発生する場合もあるため、Search Consoleなどで定期的に確認することが重要です。