Shopifyの消費税の設定【完全版】税込表示・軽減税率・非課税

Shopifyガイド

2026-06-29 19:59:57

Shopifyでネットショップを開設する際、「消費税はどう設定すればいいのか」「税込表示と税抜表示はどちらが正しいのか」と悩む方は少なくありません。特に日本では総額表示義務や軽減税率制度、インボイス制度など、EC事業者が理解しておくべき税制上のルールが数多く存在します。

また、Shopifyでは商品価格だけでなく、送料への課税設定や軽減税率の適用、海外販売時の税務対応なども適切に設定する必要があります。

本記事では、日本の消費税制度の基礎知識から、Shopifyで税込表示を設定する方法、軽減税率や越境ECへの対応、月額利用料や決済手数料の税務上の扱いまで、Shopifyストア運営者が知っておきたい消費税のポイントを分かりやすく解説します。

 

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目次

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Shopifyでの消費税設定前に知っておくべき「日本の税制」の基本

ShopifyでECサイトを構築する際、システムの操作方法を覚えるのと同じくらい重要なのが、日本の消費税ルールの正しい理解です。設定を誤ると、意図しない価格で販売してしまったり、法律違反に問われたりするリスクがあるため、まずは基本となる三つの税制を確認しておきましょう。

総額表示の義務化

日本のオンラインストア(ECサイト)において、消費者に対して価格を表示する場合は、消費税額を含めた「総額表示(税込価格)」が法律で義務付けられています。これは2021年4月から完全に義務化されたルールです。

そのため、商品ページやカート画面で「9,000円(税抜)」や「9,000円+税」のように、税抜価格のみを目立たせる表記は原則として認められていません。

お客様に誤解を与えないためにも、最終的に支払う総額である「9,900円」や「9,900円(税込)」といった表記を必ず行う必要があります。

Shopifyでは初期設定のまま放置すると、税抜価格で決済されてしまう場合があるため、必ず「税込表示」のシステム設定を有効にする必要があります。

標準税率(10%)と軽減税率(8%)の対象品目

現在の日本の消費税には、標準税率(10%)と軽減税率(8%)の二つの税率があります。取り扱う商品がどちらに該当するか、正確に分類しなければなりません。

税率 主な対象品目・注意点
標準税率(10%) ほとんどの一般的な商品、衣類、化粧品、家電、日用品、酒類、外食など
軽減税率(8%) 酒類・外食を除く飲食料品、週2回以上発行される新聞(定期購読のみ)

特に食品やギフトを扱うECサイトでは、次の判断に注意が必要です。

  • アルコール調味料: 「みりん風調味料」はアルコール分が1%未満のため軽減税率(8%)ですが、「本みりん」や「料理酒」は酒税法上の酒類に該当するため標準税率(10%)になります。

  • 一体資産(おまけ付き菓子など): 食品とそれ以外のアイテム(おもちゃや特別な器など)がセットになった商品は、原則として「税抜価格が1万円以下」かつ「食品の価値が全体の3分の2以上」を占める場合のみ、全体に軽減税率(8%)が適用されます。この条件から外れると10%になります。

Shopifyでは、これら二つの税率が混在していても商品ごとに正しく適用できる機能が備わっています

課税事業者と免税事業者の違い

EC事業者は、売り上げ規模や登録状況によって「課税事業者」と「免税事業者」に分かれます。

課税事業者は、原則として2年前(基準期間)の課税売上高が1,000万円を超える、またはインボイス登録をしている事業者が該当します。国に対して消費税を納付する義務があります。

一方で免税事業者は、2年前の課税売上高が1,000万円以下で、インボイス登録をしていない事業者が該当し、消費税の納税義務が免除されます。

インボイス制度

2023年10月にスタートしたインボイス制度(適格請求書等保存方式)は、特にBtoB(法人・個人事業主向け)の販売を行うストアにとって非常に重要です。

企業や個人事業主の顧客が、ストアから購入した際の消費税を自社の税金から差し引く(仕入税額控除)ためには、売り手側が発行する適格請求書(インボイス)が必要です。そのため、ストア側がインボイスを発行できない免税事業者である場合、ビジネス目的の顧客から敬遠されてしまうリスクがあります。

Shopifyの標準機能だけでは、日本のインボイス制度の要件(適格請求書発行事業者の登録番号の記載や、税率ごとに区分した消費税額の厳密な明記)を満たした請求書を発行することが難しいケースが多いため、インボイス対応のShopifyアプリの導入や、外部の会計ソフトと連携して自動発行できる環境を整えることが強く推奨されます。

Shopifyで消費税(標準税率10%)を税込設定する5ステップ

ここでは、日本の税制に合わせた総額表示(税込表示)をShopifyストアに反映させるための具体的な手順を解説します。

ステップ1:日本の標準税率(10%)が適用されているか確認する

日本の標準税率(10%)が設定されているか確認する

まずは、ストアのシステム上に日本の消費税率(10%)が正しく認識されているか確認します。ストアの所在地が日本に設定されていれば自動で適用されているケースがほとんどですが、念のためのチェックが必要です。

税率の確認・設定方法は次のとおりです。

1. Shopify管理画面の左下にある「設定」(歯車マーク)をクリックする
2. メニューから「税金と関税」を選択する
3. 「税の地域」セクションに「日本」が表示されているか確認する
4. 「基本税」の項目で、国の税率が「10%」(標準税率)になっているか確認する

ステップ2:グローバル設定で「税込表示」を有効にする

税込表示を有効にする

日本国内向けの販売では総額表示が義務付けられているため、お客様が目にする商品価格や配送料をはじめから「税込」の状態で表示させるシステム設定を有効にします。

設定手順は次のとおりです。

1. 「設定」>「税金と関税」の画面を開く
2. 画面下部にある「グローバル設定」セクションまでスクロールする
3. 「商品価格と配送料に売上税を含める」のチェックボックスにチェックを入れる
4. 画面右上にある「保存」をクリックする

既に多くの商品を「税抜価格」の数値で登録している状態でこのチェックを入れると、その数値がそのまま「税込価格」として扱われてしまい、ストア上の実質的な販売価格が下がってしまいます。

商品の新規登録前、または商品価格を一括修正するタイミングでこの設定を行いましょう。

ステップ3:商品を「税込価格」で登録・課税設定を行う

商品を税込価格で登録する

グローバル設定で「売上税を含める」を有効にした後は、個々の商品登録画面で消費税を加算した最終的な総額を入力していきます。

手順は次のとおりです。

1. 管理画面の「商品管理」から、該当する商品の編集画面を開く
2. 「価格設定」セクションの「価格」欄に、消費税10%分を上乗せした「税込価格」を入力する(例:本体価格1980円の商品であれば、10%分の198円を足した「2,178」と入力)
3. 価格欄の直下にある「この商品に税を請求する」にチェックを入れる(ここを外すと非課税扱いになり、税金が計算されなくなります)。
4. 画面右上にある「保存」をクリックする

ステップ4:送料を「税込価格」で登録し、課税する

送料を税込価格で登録する

商品価格だけでなく、お客様に請求する配送料(送料)も消費税の課税対象です。送料も総額表示に合わせて、消費税を含めた税込価格で設定します。

設定手順は次のとおりです。

1. 管理画面の「設定」>「発送と配達」に移動する
2. 配送プロファイルから、設定している送料の編集画面を開く
3. 送料の価格欄に、消費税10%分を上乗せした「税込の配送料」を入力して保存する(例:送料1,000円の場合は、10%分の100円を足した「1,100円」として登録)
4. 「設定」>「税金と関税」に進み、グローバル設定の「配送料に売上税を請求する」にチェックが入っていることを確認し、保存する

ステップ5:テスト注文でチェックアウト画面の税金表示を確認する

チェックアウト画面で税込表示を確認する

全ての設定が完了したら、オンラインストアのフロントページへ進み、意図した通りの税込表示と税額計算が行われているかを必ず確認します。

確認手順は次のとおりです。

1. 構築中のストアにアクセスし、テスト対象の商品をカートに入れる
2. カート画面およびチェックアウト(決済)画面へ進む
3. 支払いの内訳を確認し、商品価格と送料が想定通りの総額になっているか、また「¥◯◯の税金を含む」という表示の金額が、注文総額から逆算した消費税10%分と一致しているか検証する

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商品ごとに軽減税率(8%)を設定する方法

飲食料品(酒類・外食を除く)や定期購読の新聞など、軽減税率(8%)の対象商品を販売するストアでは、標準税率10%とは別に個別の税率設定を行う必要があります。

Shopifyでは「税の優先適用」という機能を使用し、3つのステップで軽減税率を反映させます。

ステップ1:軽減税率の対象商品をまとめた「手動コレクション」を作成する

手動コレクションを作成する

Shopifyで特定のグループだけに異なる税率を適用する場合、事前にその商品をまとめた「コレクション(カテゴリー)」を作成しておく必要があります。

コレクションの作成手順は次のとおりです。

1. Shopify管理画面から「商品管理」 > 「コレクション」の順に移動する
2. 画面右上にある「コレクションを作成する」をクリックする
3. タイトルに「軽減税率対象商品」など、管理しやすい分かりやすい名前を入力する
4. 「コレクションの種類」で、「手動」を選択する
5. 作成されたコレクションに対象となる軽減税率の商品を追加する
6. 画面右上にある「保存」をクリックする

Shopifyの仕様上、税の優先適用にひも付けるコレクションは自動(条件指定)ではなく手動で作成したコレクションである必要があります。

ステップ2:「税の優先適用」機能を使って8%の税率をひも付ける

税の優先適用機能を使って8%を設定する

作成したコレクションに対して、日本の基本税率(10%)ではなく、優先的に「8%」の消費税率を適用する設定を行います。

手順は次のとおりです。

1. 管理画面の左下にある「設定」 > 「税金と関税」の順に移動する
2. 「税の地域」セクションにある「日本」をクリックする
3. 画面の最下部までスクロールし、「税の優先適用」セクションにある「税の優先適用を追加」をクリックする
4. ポップアップ画面が表示されるため、次のように各項目を設定する

  • 税の優先適用の追加対象: 「商品」を選択する

  • コレクションを選択: 先ほど作成した「軽減税率対象商品のコレクション」を選択する

  • ロケーション: 「日本」を選択する

  • 優先適用する税率: 「8%」と入力する

5. 「優先適用を追加」をクリックする

なお、総額表示のルールに基づき、対象商品の登録価格(商品管理画面の価格欄)は「本体価格 + 軽減税率8%」を合算した税込総額で入力しておく必要があります。

ステップ3:混在カート(10%と8%)でのチェックアウト時の見え方を確認する

チェックアウト画面で税の表示方法を確認する

設定が正しく反映されているか、実際に「標準税率10%の商品」と「軽減税率8%の商品」の両方を同時にカートに入れて、チェックアウト画面でテスト確認を行います。

お客様が支払うチェックアウト画面の小計の横には、それぞれの税率で計算された消費税の合計金額が「¥◯◯の税金を含む」として一括で明記されます。

Shopifyの「月額利用料」や「決済手数料」に消費税はかかる?

Shopifyを使ってネットショップを運営するにあたり、毎月支払うプランの月額利用料や、商品が売れた際に発生する決済手数料に消費税がかかるのか、経理上の扱いが気になるショップオーナーは多いはずです。

結論からいうと、これらは日本の通常の国内取引とは異なる扱いになります。詳しい仕組みを解説します。

Shopifyの月額利用料・アプリ利用料は原則非課税(不課税)

日本国内の事業者がShopifyに支払う月額のプラン利用料や、拡張アプリの月額料金には、日本の消費税(10%)は上乗せされて請求されません。

これは、Shopifyの提供元がカナダの企業(海外事業者)であり、インターネットを介して提供される電気通信利用役務の提供として、日本の消費税法上は「国外取引」または「非課税(不課税)」の扱いとなるためです。

そのため、請求書に記載されている米ドル(または日本円換算価格)がそのまま支払額となり、国内カートシステムのように「月額費用 + 消費税」という形での請求は行われません。

Shopifyペイメント等の決済手数料は一律「非課税」

商品が売れた際に発生する「Shopifyペイメント」などの決済手数料(クレジットカード会社や決済手段に支払う手数料)についても、消費税は一切課税されません。

決済手数料は、単なるサービスの利用料金ではなく、クレジットカード等の決済に伴う「金銭債権の譲渡・金融取引に関連する手数料」として扱われます。日本の消費税法において、こうした金融取引は非課税取引と定められているため、課税事業者であっても免税事業者であっても、一律で消費税はかからない仕組みになっています。

 【重要】課税事業者が対象となる「リバースチャージ方式」とは?

Shopifyの利用料に消費税が上乗せされないからといって、「完全に税金と無関係」とはいえないケースがあります。それが「リバースチャージ方式(特定仕入れ)」という税法上の仕組みです。

リバースチャージ方式とは、海外事業者からサービスを受けた際に、「サービスを受けた日本の買い手側が、代わりに消費税を計算して国に申告・納税する」というルールです。

この制度において、ストアの状況ごとに次のように対応が異なります。

  • 課税事業者(登録しているショップ):Shopifyの月額利用料やアプリ利用料を「特定課税仕入れ」として、自社で消費税を計算し、確定申告時に申告・納税を行う必要があります。ただし、課税売上割合が95%以上の場合は、当面の間、申告・納税が免除される特例があります。

  • 免税事業者(登録していないショップ)リバースチャージ方式の対象外です。Shopifyから消費税が請求されることもなく、自ら申告・納税する必要もありません。

事業者の区分や課税売上割合によって経理処理が異なるため、具体的な仕訳方法や申告義務の有無については、必ず顧問税理士や所轄の税務署へ確認しましょう。

越境EC向け:海外販売(輸出)時の消費税・非課税設定

Shopifyを使って日本国内だけでなく、海外の顧客に向けて商品を販売(越境EC)する場合、消費税の扱いは国内販売とは大きく異なります。

ここでは配送先が海外になった場合の税制上のルールと、Shopifyでの自動設定方法について解説します。

海外配送は日本の消費税が免除される

日本の消費税は、原則として「日本国内において消費される取引」に対して課税される税金です。そのため、海外に住む顧客に向けて商品を発送(輸出)する場合、日本の消費税は課税されません。これは税法上で「輸出免税」と呼ばれる制度に基づいています。

つまり、配送先に海外の住所が指定された注文に対しては、商品価格から日本の消費税(10%または8%)を差し引いた金額で販売する必要があります。

また、課税事業者であれば、商品の仕入れや広告費、梱包資材などに支払った消費税について、還付を受けられる場合があります。

ただし、輸出免税の適用には、輸出した事実を証明する書類の保存が必要です。配送伝票やインボイスなどの証憑書類は適切に保管しておきましょう。

国に基づいて税込・税抜表示を切り替える設定

国に基づいて税込・税抜表示を切り替える方法

Shopifyには顧客の配送先住所を判定し、税率を自動的に調整する機能が標準で備わっています。日本の消費税設定が正しく行われていれば、基本的には海外発送の注文に対して自動的に消費税が0%(非課税)として計算されます。

より確実に、顧客のロケーション(国・地域)に合わせて内税を自動で差し引く、または現地の税率を適用するには次のグローバル設定を有効にしておきます。

設定手順は次のとおりです。

1. Shopify管理画面の「マーケット」>「国際」に移動する
2. 「税および関税」セクション内の「関税と輸入税」をONにして「徴収中」に設定する
3. 「税金の表示」セクション内で「動的な税金表示」を選択する
4. 「関税の表示」セクション内で「項目として表示する」もしくは「関税が価格に含まれています」を選択する
5. 「完了」をクリックする
6. 画面右上の「保存」をクリックする

この設定をしておくことで、例えば国内向けに「11,000円(税込)」で販売している商品を、消費税を徴収する必要のない国(アメリカなど)の顧客が購入しようとチェックアウト画面に進んだ際、システムが自動的に配送先住所を検知し、日本の消費税分(1,000円)を差し引いた「10,000円」に自動で再計算してくれます。

海外販売における注意点

Shopifyでの海外向け非課税設定は非常に便利ですが、越境ECを行う上では次のポイントに注意が必要です。

  • 現地の税金(VATやGSTなど)の発生: 日本の消費税は免税(0%)ですが、発送先の国(例:ヨーロッパ諸国やオーストラリアなど)によっては、現地の付加価値税(VAT)や物品サービス税(GST)の徴収・納付義務がストア側に発生する場合があります。売り上げ規模や国ごとの税法を事前に確認しましょう。

  • 簡易決済ボタン(Apple Pay / Google Payなど)の制限: Shopify公式の仕様として、一部の「簡単なチェックアウトボタン(Apple Pay、Google Payなど)」や外部アプリを使用した購入後のアップセル機能は、「お客様の国に基づいて税金を内税または外税にする」という自動調整設定と正しく連動しない場合があります。海外ロケーションに応じた正確な税金計算を優先したい場合は、これらの簡易決済ボタンを無効化することを推奨します。

  • ストアの住所が基準になる: Shopifyのシステムは、管理画面に登録されている「ストアの住所」を自国の税率として認識します。ここが正しく日本に設定されていないと、海外販売時の逆算(内税の差し引き)が正しく行われず、利益率に影響が出る可能性があるため注意してください。

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