Shopifyで売り上げを伸ばしたいけれど、「効果的な広告運用の方法がわからない」「Google広告との連携が難しそう」と感じていませんか?
多くのEC事業者が同じような悩みを抱え、集客や売り上げアップの壁に直面しています。
本記事では、Google広告の基本から種類、Shopifyと連携するメリット、導入の前提条件、具体的な設定手順、代替方法、さらに運用上の注意点までを網羅的に解説します。
これから広告を始めたい方も、既に運用している方も、ぜひ参考にしてください。
目次
Google広告とは
Google広告の種類
ShopifyストアにGoogle広告を活用すべき理由
ShopifyとGoogle広告の連携に必要な前提条件
ShopifyとGoogle広告を連携する方法
ShopifyとGoogle広告を連携する代替方法
ShopifyとGoogle広告を連携する際の注意点・ポイント
Google広告とは
Google広告は、Googleが提供する広告サービスの総称です。
Google検索の利用者を中心に、YouTubeや提携メディア・検索エンジンにも配信でき、認知拡大から売り上げ向上まで幅広い目的に活用できます。
StatCounterによれば日本国内の検索シェアは約80%と高く、多くのユーザーが集まる場で広告を展開できる点が強みです。
Google広告の種類
Google広告には複数の配信形式があり、目的や訴求内容に応じて使い分けます。
ショッピング広告
Google Merchant Centerに登録した商品データ(画像・名称・価格・店舗名など)を基に、関連キーワードの検索ユーザーへ商品カードを表示します。
商品ページへ直接誘導でき、価格比較や絞り込みが可能な「ショッピング」タブでも露出を高めやすい形式です。
リスティング広告
特定のキーワードで検索したユーザーに、見出し・説明文・リンクなどで構成された広告を表示します。
検索結果の上部などに「スポンサー」とともに掲載され、購買意欲の高い層へ直接訴求しやすい点が特徴です。
ディスプレイ広告
Googleディスプレイネットワークに登録された多数のメディア面に、画像中心のバナー等を配信します。
数百万規模のサイトを横断して配信でき、インターネットユーザーの大部分にリーチ可能とされています。
動画広告(YouTube広告)
YouTubeの動画再生の前後または途中で配信する広告です。
目的や掲載位置に応じて複数のフォーマットが用意されており、動画ならではの情報量と視覚訴求で関心喚起を図れます。
アプリ広告(アプリキャンペーン)
アプリのインストール促進やアクティブ化を目的に、検索結果やYouTube、Google Play、GDNなど各所へ自動最適化配信します。
クリエイティブや入札が自動運用され、少ない設定で広範囲にリーチできます。
ShopifyストアにGoogle広告を活用すべき理由
ShopifyとGoogle広告を連携すると、効率的に集客と売り上げ拡大を狙える環境が整います。主なメリットと適している理由は次のとおりです。
- 多数の検索ユーザーにリーチできる
- 予算・地域・言語・オーディエンスで細かく配信制御できる
- 無料広告クレジットがもらえる(提供国のみ)
- Shopify公式アプリでGMCと自動同期できる
それぞれを詳しく解説します。
多数の検索ユーザーにリーチできる(購買意欲の高い層へ訴求)
Googleは世界中で圧倒的なシェアを誇る検索エンジンです。
検索結果に連動して広告を表示できるため、商品やサービスを探している購買意欲の高いユーザーにアプローチできます。
テキストだけでなく商品画像や価格情報も表示できるので、視覚的に訴求力を高められる点も強みです。
予算・地域・言語・オーディエンスで細かく配信制御できる
Google広告は、クリック課金やインプレッション課金を選べ、予算上限を設定して効率的に広告運用ができます。
また、地域・言語・年齢・性別などでターゲットを絞り込み、購買意欲の高い層に広告を集中させられるため、無駄なコストを抑えつつ効果的に集客可能です。
無料広告クレジットがもらえる(提供国のみ)

ShopifyのGoogleチャネル経由で広告アカウントを新規作成すると、条件を満たした場合に無料広告クレジットを取得できます。
一定額を支払う必要がありますが、初期費用を抑えて広告効果を試せる点は大きな魅力です。
なお、この無料広告クレジットは提供対象国が限定されているため、利用前に対象国を確認する必要があります。
Shopify公式アプリでGMCと自動同期できる
「Google & YouTube」アプリを利用すれば、Shopifyの商品情報をGoogle Merchant Center(GMC)に自動反映できます。
通常であれば別途管理が必要な商品データの更新もShopify側で行えば自動で同期されるため、運用の手間を大幅に削減しつつ、広告配信の精度も維持できます。
ShopifyとGoogle広告の連携に必要な前提条件
ShopifyでGoogle広告を利用するためには、Shopifyストア側でも一定の準備が欠かせません。連携にあたって確認すべき前提条件は次のとおりです。
返品ポリシー・利用規約・送料設定の整備
Google広告やGMCで商品を掲載するには、ストアに返品ポリシーや利用規約の記載が欠かせません。
さらに送料設定が明確であることも必須条件となるため、事前に整備しておく必要があります。
こうした情報は審査基準を満たすだけでなく、購入を検討するユーザーに信頼感や安心感を与える重要な要素でもあります。
有料プラン利用とパスワード保護の解除
Shopifyストアが有料プランに加入していること、またパスワード保護が解除されていることが連携の条件です。
パスワードで閲覧制限がかかっている状態では、Google側で商品を確認できず審査が通りません。そのため、ストアを公開環境で運用できる状態にしておくことが大切で、利用者が問題なくアクセスできる体制を整えておく必要があります。
商品データの必須属性(GTIN/MPN/ブランド等)の準備
Googleの審査に通すには、商品固有の識別コード(GTINやJANコードなど)やMPN、ブランド情報などの必須属性を登録することが求められます。
これらが欠けていると「不承認」や「警告」となるケースが多く、掲載自体が制限されてしまう恐れがあります。
特にEC事業者は商品登録時に抜け漏れがないよう確認を徹底し、品質の高い商品データをそろえておくことが重要です。
ShopifyとGoogle広告を連携する方法
ShopifyとGoogle広告を連携する際は、公式アプリ「Google & YouTube」を使うことが最もシンプルで確実です。初期設定から商品データの同期、広告アカウントの作成までを順に進めることで、効率的に広告配信の準備が整います。
ステップ①:販売チャネルにGoogleを追加

まずはShopifyにGoogleチャネルを追加し、Google Merchant Centerとの同期環境を整えます。アプリをインストールすることで、商品情報をGoogleと自動的に連携できます。
1. Shopify管理画面で「販売チャネル」をクリックする
2. 「Google」と入力しアプリを検索する
3. 表示される案内に従って公式アプリ「Google & YouTube」をインストールする
ステップ②:Googleアカウント・Merchant Centerを接続

次に、GoogleアカウントとMerchant CenterをShopifyに接続します。これにより、商品データをGoogleへ送信できます。
1. Googleアカウントを選択、または新規で作成する
2. Shopifyに対してGoogleアカウント情報へのアクセスを許可する
3. Google Merchant Centerアカウントを作成または既存のアカウントを接続する
ステップ③:商品フィード設定と要件クリア

Googleに商品を登録するためには、ストアの要件を満たし、商品フィードを正しく設定する必要があります。審査を通過するための基礎固めとして重要な工程です。
1. 払い戻しポリシーや利用規約、送料設定を確認・整備する
2. 商品ごとに必須項目(GTIN/MPN/ブランド名など)を入力する
3. Googleチャネルの概要画面でプログラムオプションから「開始する」を選択する
ステップ④:Google広告アカウントを連携(新規作成/既存接続)
商品同期を待つ間に、Google広告アカウントをGoogleチャネルと連携しておきます。既存アカウントがあればそのまま接続、新規の場合はShopify経由で作成できます。
1. Googleチャネルの設定画面で「Google広告アカウント」を選択する
2. 既存アカウントを追加、または新規アカウントを作成する
3. 招待メールが届いた場合は内容を確認し、承認手続きを完了する
ステップ⑤:請求情報の登録と承認
最後にGoogle広告アカウントに請求情報を追加し、設定完了を確認します。これを承認することで広告配信の準備が整います。
1. Google広告アカウントの設定画面で「請求情報を追加」を選択する
2. 請求情報を入力し保存する
3. Shopify側で「私は請求情報を追加しました」を承認して連携を完了する
ShopifyとGoogle広告を連携する代替方法
ShopifyとGoogle広告は、公式アプリ以外にもGoogle広告内のデータマネージャー経由で直接リンクする方法があります。広告の配信方式や計測方法が限定される点に注意が必要です。
データマネージャー連携の特徴と制限
Google広告のデータマネージャーを利用すると、Shopifyの顧客リストを取り込み、カスタマーマッチに活用できます。
ただし、MCCアカウント(クライアントセンター)は非対応であり、コンバージョンデータのインポートもできない点に注意が必要です。
データマネージャーからの連携手順
Google広告管理画面でShopifyを検索し、承認操作を行うことでリンクが完了します。
1. Google広告管理画面で「データマネージャー」を開く
2. 「コネクテッドプロダクト」でShopifyを検索して「詳細」をクリックする
3. 「Shopifyをリンク」を選択し、承認画面で統合を進める
データマネージャーからの連携解除方法
不要になった場合は、Google広告管理画面でリンクを解除できます。解除後は顧客リストの更新が止まるため、運用への影響を確認してから実施することが重要です。
1. Google広告管理画面で「データマネージャー」を開く
2. 登録済みのShopify連携を確認し「詳細」を選択する
3. [アクション]列で「リンク解除」をクリックする
ShopifyとGoogle広告を連携する際の注意点・ポイント
ShopifyとGoogle広告を連携する際には、商品データや審査基準など複数の点に気を配る必要があります。特に見落としやすい注意点と押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 商品タイトルや画像に関する審査落ちリスク
- 配送設定とプロファイルの整合性
- 商品データの不足によるエラー
- 警告や不承認を放置しない
- コンバージョン計測の設定ミス
それぞれを詳しく説明します。
商品タイトルや画像に関する審査落ちリスク
「送料無料」などの宣伝文句をタイトルに含めたり、商品画像にロゴやテキストを載せたりすると、Googleの審査で不承認になる可能性があります。
これはユーザーに誤解を与える表現や、商品本体が視認しづらい画像がNGとされているためです。
修正を怠ると広告配信自体が遅れるため、出稿前に必ず商品情報の形式を確認しておきましょう。
配送設定とプロファイルの整合性
Google Merchant Centerに同期されるものは「基本の配送プロファイル」のみです。カスタム配送プロファイルを利用している場合は手動で設定が必要です。
設定が正しく行われていないと、送料が未反映となりエラー扱いになることもあります。
広告審査をスムーズに進めるためにも、配送情報の反映状況を事前に確認しておきましょう。
商品データの不足によるエラー
GTINやMPN、サイズ・色・性別などの必須属性が欠けると「Missing value」エラーが発生します。事前に商品データを確認して不足を補いましょう。
特にアパレルや雑貨はバリエーション情報の抜け漏れが多いため注意が必要です。
正しい商品属性を登録しておくことで、検索結果での表示精度や広告効果も高まります。
警告や不承認を放置しない
エラーや警告を放置すると、アカウント全体にペナルティが課され、承認済みの広告まで配信停止になる恐れがあります。
小さな警告であっても早めに対応することが、長期的に安定した広告運用につながります。
日常的にGoogle Merchant Centerの管理画面をチェックし、ステータスを確認する運用習慣を持つことが重要です。
コンバージョン計測の設定ミス
GoogleタグやGA4での計測が不完全だと、広告効果を正しく把握できません。コンバージョンタグやアトリビューション期間を適切に設定しましょう。
設定を誤ると、売り上げにつながっていても成果が計測されず最適化が働かなくなるリスクがあります。
運用開始後も数値が正しく計測されているかを定期的に確認し、必要に応じて調整してください。