「今すぐ買いたい」に応える!Shopifyで後払いを導入する方法

Shopifyガイド

2025-06-06 15:30:56

Shopifyでオンラインストアを運営していると、「もっと購入率を上げたい」「カゴ落ちを減らしたい」と感じることはありませんか?

そんなときに有効な決済方法が、商品を先に届けて後で支払ってもらう『後払い決済』の導入です。クレジットカードを持たない層にも対応でき、初めてのユーザーにも安心感を与えられるため、コンバージョン率の改善や客単価アップに貢献します。

本記事では、後払い決済のメリット・デメリット、Shopifyで導入できる主要サービス、選び方のポイントや導入手順まで、実践的に解説します。

 

目次

後払いとは

Shopifyで後払いを導入するメリット

Shopifyで使える主な後払い決済サービス

Shopify後払い決済サービスを選ぶときのポイント

Shopifyで後払いを導入する手順

Shopifyで後払いを導入するときのデメリットと注意点

Shopify後払いに関するQ&A

後払いとは

後払いは、消費者が商品を先に受け取り、代金の支払いを後日に行う決済方式です。

後払いは英語では「Buy Now, Pay Later」で、頭文字を取って「BNPL」といわれます。

支払いのタイミングは、購入から数日後〜翌月末までが一般的で、一括払いの他、分割払いに対応している場合もあります。

近年では、支出のタイミングを柔軟に調整できる点から、若年層や計画的な支出管理を重視するユーザーに広く支持されており、利用が拡大中です。

 

Shopifyで後払いを導入するメリット

Shopifyで後払いを導入する主なメリットは次のとおりです。

  • 【ストア側】購入ハードルを下げ、カゴ落ちを防げる
  • 【ストア側】平均購入単価が向上する
  • 【ストア側】与信や回収のリスクは外部サービスに委託できる
  • 【購入者側】クレジットカード非保有者も利用しやすい
  • 【購入者側】商品を確認してから支払いできる

それぞれを解説します。

 

・【ストア側】購入ハードルを下げ、カゴ落ちを防げる

ECサイトにおいて、ユーザーが商品をカートに入れたまま購入に至らない「カゴ落ち」は大きな課題のひとつです。その主な要因のひとつが、支払いに対する不安や、即時決済への心理的なハードルとされています。

Shopifyに後払い決済を導入することで、ユーザーは「今すぐ支払わなくても商品を受け取れる」という安心感を得られ、購入へのハードルを下げる効果が期待できます。

特に、初めて利用するECサイトや高額商品の購入時には、先に商品を受け取れるシステムは安心材料となり、購入に踏み切りやすくなるでしょう。

 

・【ストア側】平均購入単価が向上する

後払いを導入することで、ユーザーは金額の負担を分散できるため、一度に複数の商品を購入したり、高額な商品を選びやすくなります。

特にファッションや家電、ギフトなど単価の高い商材を扱うShopifyストアにおいては、後払いの導入が平均購入単価の向上につながる有効な施策といえます。

客単価が上がることで、集客コストを抑えながら売上全体の底上げが期待できる点も大きなメリットです。

 

・【ストア側】与信や回収のリスクは外部サービスに委託できる

与信審査や代金回収といった煩雑な業務は外部の後払いサービスに委託可能です。

事業者は支払いの遅延や未回収といった金銭的リスクを直接負う必要がなくなり、安心して後払いを提供できます。

外部サービスを使えば、請求書の発行や支払い督促といった事務作業の負担が軽減されるため、日常業務の効率化にもつながります。

 

・【購入者側】クレジットカード非保有者も利用しやすい

後払い決済は、クレジットカードを保有していないユーザーでも利用しやすい柔軟な支払い方法です。

特に、10代や20代前半の若年層や主婦層など、クレジットカードの利用に制限がある層にとって、カード登録なしで商品を購入できる後払いは大きなメリットといえます。

メールアドレスと電話番号だけで利用できるサービスもあり、手軽さと安心感の両立が可能です。

 

・【購入者側】商品を確認してから支払いできる

後払い決済は、商品が手元に届いてから代金を支払える仕組みのため、購入前の不安を大きく軽減できる点が大きなメリットです。
実際に商品を手に取り、サイズ感や色味、品質を確認した上で支払いに進めるため、「届いたらイメージと違った」「思っていたより品質が低かった」といったトラブルに対する心理的な抵抗感を和らげます。

特に、初めて利用するショップや高価格帯の商品では、「先に支払うのは不安」と感じる購入者も少なくありません。そうした不安を取り除く手段として、後払い決済は購入のハードルを下げる有効な方法として支持されています。

 

・【購入者側】支払いタイミングを調整できる

後払い決済では、商品を受け取った後に請求書が届き、指定された期日までに支払えば良いため、手元の資金状況に応じて支払いタイミングを柔軟に調整できます。

クレジットカードを使わない方や、給料日後にまとめて支払いたいという方にも使いやすい仕組みです。

「今すぐ必要だけど、支払いは少し先にしたい」といったシーンで安心して購入に踏み切れる点が、後払いの大きな魅力といえるでしょう。

 

Shopifyで使える主な後払い決済サービス

Shopify上で利用できる主な後払い決済サービスは次のとおりです。

  • Paidy(ペイディ)
  • NP後払い
  • GMO後払い
  • KOMOJU(コモジュ)
  • atone(アトネ)
  • PayPayクレジット

それぞれのサービスの特徴を解説します。

 

・Paidy(ペイディ)

Paidy(ペイディ)は、株式会社Paidyが提供する後払いサービスです。

メールアドレスと電話番号のみで決済が完了する手軽さが特徴で、ユーザーは商品を受け取った後に翌月まとめて一括払い、または分割払いを選択できます。

Shopifyでは「Paidy Plus for Shopify」という専用サービスを通じて導入でき、ユーザー体験を損なうことなく支払い方法を多様化できます。

 

・NP後払い

NP後払いは、ネットプロテクションズが提供する日本国内で定番の後払いサービスです。

商品を受け取った後に請求書が届き、コンビニ・銀行・郵便局・LINE Payなど多様な方法で支払いができるため、幅広い年代のユーザーにとって使いやすい仕組みがメリットといえます。

なお、導入には事前審査が必要です。取扱商品や事業内容によっては申請が通らないケースもあるため、事前に条件を確認しておくことが重要です。

 

・GMO後払い

GMO後払いは、GMOペイメントサービスが提供する後払いサービスです。

事業者側は与信審査や回収業務を全てGMO側に任せられるため、未回収リスクを軽減しながら後払いオプションを提供できます。

ShopifyでGMO後払いを利用する場合は、GMOイプシロンの決済サービスを通じて導入する必要があり、審査が必要となります。審査のプロセスはあるものの、国内大手の決済インフラを活用できる高い信頼性と安定性が魅力です。

 

・KOMOJU(コモジュ)

KOMOJU(コモジュ)は、NP後払いやPaidyをはじめ、クレジットカード、コンビニ決済、銀行振込など、多彩な決済手段を一括で導入・管理できる国産の決済サービスです。

国内向けEC展開を強化したいShopifyストアに、特におすすめのサービスです。

日本国内の消費者ニーズに対応した決済手段を網羅しており、「支払い方法を増やしてカゴ落ちを防ぎたい」「決済業務を効率化したい」といった事業者にとって非常に利便性の高い選択肢です。

Shopify App Storeから公式アプリを簡単にインストールでき、設定もスムーズなため、初めての導入でも安心して利用できます。

 

・atone(アトネ)

atone(アトネ)は、NP後払いを展開するネットプロテクションズが提供する会員制の後払い決済サービスです。

ユーザーは専用アプリを通じて決済を行い、商品受け取り後に支払う仕組みとなっており、利用額に応じてatoneポイントが貯まります。

クレジットカード不要で簡単に使える設計で、特にスマートフォン世代やポイント志向の高い若年層に好まれています。

Shopifyへの導入は、現時点で公式アプリはなく、外部連携やカスタム実装が必要ですが、柔軟な決済体験を提供したいストアには検討の価値があるでしょう。

 

・PayPayクレジット

PayPayクレジットは、PayPayが提供する後払い決済サービスです。

スマホひとつで決済が完了する手軽さと、PayPayポイントとの連携による還元メリットが特徴で、特にPayPay利用者から高い評価を得ています。

Shopifyに導入する場合は、PayPay for Businessや一部決済代行会社との連携が必要です。

公式アプリだけで完結するものではありませんが、国内での知名度や利便性を生かしてコンバージョン向上を狙える手段として注目されています。

 

Shopify後払い決済サービスを選ぶときのポイント

Shopifyで後払い決済サービスを選ぶ際に押さえておきたい主なポイントは、次のとおりです。

  • 支払い方法の柔軟性があるか
  • 商品がサービスの対象であるか
  • サポート体制や信頼性に問題がないか
  • Shopifyとスムーズに連携できるか

それぞれを解説します。

 

・支払い方法の柔軟性があるか

支払い手段は、後払いサービスによって異なります。

例えば、Paidyはクレジットカードなしでも分割払いができ、若年層に人気です。一方、NP後払いやGMO後払いはコンビニ・銀行・LINE Payなどにも対応し、幅広い年齢層にとって使いやすい仕様です。

自社のターゲット顧客がどのような決済方法を望んでいるかを見極めることが、後払い導入成功の第一歩といえるでしょう。

 

・商品がサービスの対象であるか

自社で扱う商品がサービスの利用対象となっているかを事前に確認することも不可欠です。

多くの後払いサービスでは、物理的な商品(衣類や雑貨など)を前提としており、電子書籍・デジタルコンテンツ・定期購入商品などは対象外となるケースがあります。

例えば、NP後払いやGMO後払いでは、デジタル商材などは審査の段階で却下されることも珍しくありません。

そのため、導入前には各サービスの利用条件やガイドラインを確認し、審査基準に合致しているかをチェックしましょう。

万が一審査に通らなかった場合に備えて、Paidyのようにデジタル系に比較的寛容なサービスや、プリペイド型の代替決済手段も候補に含めておくと安心です。

 

・サポート体制や信頼性に問題がないか

後払い決済サービスを導入する際は、サポート体制やサービス提供元の信頼性も重要な判断基準です。

導入後に不具合やトラブルが発生した場合、迅速かつ丁寧なサポートが受けられるかどうかで運用の安定性が大きく左右されます。

日本語での対応が可能か、問い合わせ窓口は平日対応のみか、チャット・メール・電話など複数の手段があるかなど、サポート内容を事前に確認しておくと安心です。

また、導入実績の多い企業が運営しているサービスであれば、信頼性が高く、Shopifyとの連携ノウハウや事例が豊富に蓄積されている可能性が高いです。決済はECサイトの根幹に関わる要素であるため、トラブル時にしっかり頼れるパートナーかどうかを見極めて選ぶことが大切です。

 

・Shopifyとスムーズに連携できるか

Shopifyに後払い決済サービスを導入する際は、連携のしやすさも非常に重要です。​

Shopify App Storeに対応アプリが提供されているサービスであれば、インストールや初期設定が簡単に行えるため、運用開始までの手間を大幅に削減できます。

一方で、GMO後払いのように、API連携や外部設定が必要なケースがあり、導入には一定の技術的対応が求められることがあります。

そのため、各サービスの導入方法と自社の技術対応力を事前に確認し、自社にとって最適な決済サービスを選定することが重要です。

 

Shopifyで後払いを導入する手順

実際にShopifyで後払いを導入する手順は次のとおりです。

  • 利用したい後払いサービスを選ぶ
  • サービス提供会社と契約・審査を行う
  • Shopifyへの設定・連携を行う
  • テスト注文で動作確認を行う

それぞれの手順を詳しく解説します。

 

・利用したい後払いサービスを選ぶ

後払いを導入する際は、まず自社のECサイトに適した決済サービスを選びます。

例えばクレジットカードを使わない若年層をターゲットにしている場合は「Paidy」、安心感を重視する層には「NP後払い」、多様な決済手段をまとめて導入したいなら「KOMOJU」などが候補です。

決済手段の種類や対応商材、手数料、入金サイクルなどを比較検討し、店舗の方針や運営体制に合ったサービスを選定しましょう。

 

・サービス提供会社と契約・審査を行う

希望する後払い決済サービスを選定したら、公式サイトから利用申し込みを行います。

導入には各サービス提供会社による審査が必要で、申し込み時には事業者情報(会社名、所在地、代表者名など)の他、販売している商品のURLや利用規約、特定商取引法に基づく表示ページなどの提出が求められることが一般的です。

審査通過までには数日〜1週間程度かかることが多く、早めの準備がスムーズな導入につながります。不明点がある場合は、申請前にサポート窓口に問い合わせておくと良いでしょう。

 

・Shopifyへの設定・連携を行う

審査通過後は、Shopifyで後払い決済が利用できるように設定を行います。

PaidyやKOMOJUのようにShopify App Storeに公式アプリがあるサービスは、アプリをインストールするだけで簡単に設定できます。管理画面上での操作がスムーズに行えるため、コーディングの知識がない場合でも安心です。

一方で、GMO後払いのようにアプリが提供されていない場合は、API連携や外部ツールによるカスタム設定が必要になることがあります。その際は開発パートナーや技術サポートを活用し、自社の体制に合わせた導入を進めましょう。

 

・テスト注文で動作確認を行う

後払い決済の導入が完了したら、正式に本番運用へ進む前に必ずテスト注文を行いましょう。

購入から支払い選択、確認メールの送信、請求書の発行、管理画面でのステータス反映まで、全てが想定通りに動いているかを一通りチェックします。

後払いは他の決済手段より処理が複雑な場合があるため、万が一のトラブルを未然に防ぐためにも、テスト工程を省略せずに実施することが重要です。

 

Shopifyで後払いを導入するときのデメリットと注意点

Shopifyで後払い決済を導入する際に、事前に確認しておくべき主な注意点は次のとおりです。

  • 【ストア側】手数料が高く利益率に影響する
  • 【ストア側】入金までにタイムラグがある
  • 【ストア側】導入に手間がかかる
  • 【購入者側】支払い忘れによる延滞リスクが生じる
  • 【購入者側】商品の代金に手数料がプラスされる

それぞれを解説します。

 

・【ストア側】手数料が高く利益率に影響する

後払い決済は購入者にとって利便性の高い支払い手段ですが、販売者にとってはコスト負担が大きくなります。

多くの後払いサービスでは、決済手数料が3〜6%程度に設定されており、クレジットカード決済や銀行振込と比べて割高です。

そのため、単価の低い商品や利益率の低い商材を扱う場合には、1件あたりの粗利益が圧縮され、ビジネス全体の採算性に影響を及ぼすリスクがあります。

 

・【ストア側】入金までにタイムラグがある

後払い決済では、販売者への入金に一定のタイムラグが発生します。

サービスによっては月末締め翌月払い、あるいは週次・隔週の入金サイクルが設定されており、実際の売り上げが手元に入るまで数週間かかるケースも少なくありません。

特に売り上げの規模がまだ小さく、仕入れや発送に即時の資金が必要な段階では、このタイムラグがキャッシュフローに与える影響は大きいです。

そのため、後払いを導入する際は入金タイミングと運転資金のバランスをしっかり計画し、資金繰りに支障が出ないよう備えることが重要です。

 

・【ストア側】導入に手間がかかる

PaidyやKOMOJUはShopify App Storeからインストールするだけで比較的スムーズに導入可能です。

しかし、GMO後払いのように専用アプリがないサービスでは、API連携やカスタム開発が必要になるケースもあり、技術的な知識や外部開発のサポートが必要です。

そのため、導入にかかる時間や工数、社内の技術リソースも含めて検討し、自社の運用体制に無理のない方法を選ぶことが重要です。

 

・【購入者側】支払い忘れによる延滞リスクが生じる

後払いは便利な一方で、支払いを忘れてしまうリスクがある点には注意が必要です。

「あとで払えば良い」という安心感から請求書の確認が後回しになり、うっかり支払期限を過ぎてしまうケースも少なくありません。期限を超えると延滞料金が発生したり、督促状が届いたりする可能性があります。

さらに、一部の後払いサービスでは信用情報機関と連携しており、延滞情報が記録されることもあります。トラブルを防ぐためにも、計画的に利用し、期限内に支払うことが大切です。

 

・【購入者側】商品の代金に手数料がプラスされる

後払いサービスでは、決済処理や請求書の発行にかかるコストとして、購入者に数百円程度の決済手数料が課されることが一般的です。

例えば、手数料250円が商品代金に加わると、少額の買い物でも割高に感じられることがあります。

特に、利用頻度が高い場合や複数回に分けて購入する場合は、手数料が積み重なり、結果的に出費が増える可能性があるため注意が必要です。

 

Shopify後払いに関するQ&A

最後に、Shopifyの後払い決済サービスに関するよくある質問とその回答を紹介します。

 

・後払い決済は全ての商品で使えるか

後払い決済は、全ての商品に対応しているわけではありません。

多くの後払いサービスでは、商品の種類や販売形態によって対応可否が決まっており、審査段階で利用を制限されることがあります。

例えば、デジタルコンテンツ(電子書籍、ダウンロード商品など)、定期購入・サブスクリプション商材、医薬品、アダルト商品、金融系サービスなどは、対象外とされるケースが多いです。

 

・後払い導入後、キャンセルや返品があった場合はどうなるか

多くの後払いサービスでは、注文のキャンセルや返品が発生した場合、管理画面上でキャンセル処理を行うことで請求が自動的に停止されます。

顧客がまだ支払いを行っていない場合は、請求書の送付が中止され、購入者に請求が発生することはありません。

ただし、各サービスには「キャンセル処理可能な期限」が定められており、期限を過ぎると返金処理や再請求が必要になる場合もあります。

 

・複数の後払いサービスを併用できるか

技術的には、Shopifyに複数の後払いサービスを併用して導入することは可能です。

ただし、チェックアウト時に似たような後払いオプションが複数表示されることで顧客が迷ってしまったり、サポート窓口が分かれて対応が煩雑になるなど、運用面でのデメリットが生じる可能性があります。

後払い決済の導入をスムーズに進めたい場合は、PaidyやNP後払いのような単独型サービスよりも、複数の決済手段を一元管理できるKOMOJUのような統合型サービスを活用することがおすすめです。

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