Shopifyの設定や運用中に「エラーの原因が分からない」「どこに問い合わせればいいの?」と悩んだことはありませんか?
特に初めてストアを立ち上げる方にとっては、英語対応の窓口や複数のサポート手段があることが、かえって分かりづらく感じられるものです。
本記事では、Shopifyのサポート体制を初心者にも理解しやすく整理し、ヘルプセンター・チャット・メール・コミュニティなどの使い分け方を詳しく解説します。
さらに、日本語対応の現状や問い合わせ時のコツ、解決が難しいときの代替手段まで紹介します。
ぜひこの記事を参考に、トラブル対応の不安を解消し、安心してShopify運営を続けてください。
目次
Shopifyのサポート体制とは
Shopifyでは、利用者が安心してECサイトを運営できるよう、無料・有料を問わず複数のサポート体制が用意されています。公式サポートの基本を理解しておくことで、トラブル時も迅速に問題解決へ進めます。
無料で利用できる4つの公式サポート
Shopifyは、誰でも無料で利用できるサポートとして「ヘルプセンター」「メールサポート」「コミュニティ」「公式X(旧Twitter)」を提供しています。
これらは全てオンライン上で利用可能で、アカウントがなくても閲覧できるものもあります。特にヘルプセンターは、最初に確認すべき情報源として多くの疑問を解消してくれます。
Shopify Plusの専用サポート
最上位プランであるShopify Plusでは、専任のアカウントマネージャーによる開発・運用支援が付与され、技術的な相談にも対応可能です。
大規模ECサイトを運営している場合は、Plus専用サポートを活用することで安定した運用が見込めます。
Shopify Plusの専任サポートに関しての詳細は後述します。
日本語サポートの現状と注意点
Shopifyはカナダ発のサービスであり、日本語サポートが完全ではない点に注意が必要です。
ヘルプ記事の一部は英語の翻訳版で、内容がやや分かりづらいこともあります。
また、電話サポートは英語のみの対応です。国内ユーザーは、チャットまたはメールでの問い合わせが最も確実な方法です。
まず確認すべき窓口|Shopifyヘルプセンター
問題が発生したとき、最初にアクセスすべき場所は「Shopifyヘルプセンター」です。ここでは操作方法や設定に関する公式ガイドが体系的にまとめられており、多くのトラブルを自分で解決できます。
ヘルプセンターの基本的な使い方と特徴

Shopifyヘルプセンターでは、商品登録・テーマ設定・配送・決済など、ストア運営に関するガイド記事を検索できます。初心者にも分かりやすく、手順を追って説明する構成が特徴です。多くの記事に画像や動画チュートリアルが添えられているため、実際の画面を見ながら設定を進められます。
また、よくある質問(FAQ)も豊富に掲載されているため、まずはキーワード検索で同様のケースがないか確認することがおすすめです。
ヘルプセンターにログインして利用するメリット
ヘルプセンター自体はログインせずに閲覧できますが、問い合わせやチャットサポート(詳細は後述)を利用する場合は、Shopifyアカウントでのログインが必要です。
ログインしておくことで、自分のストア情報(URL・登録メールなど)が自動的にひもづき、問い合わせ時に入力の手間を省けます。サポート担当者もストアの状況を把握しやすく、より正確でスムーズな対応を受けられる点がメリットです。
ヘルプセンターで自己解決できるケースとそうでないケース
ヘルプセンターの記事を活用すれば、基本設定や表示トラブルなどの多くは自己解決可能です。
一方で、特定のアプリ不具合や注文処理エラーなど、システム側の調査が必要な場合は、ユーザー側での対応が難しいこともあります。
そうした場合は、次の章で紹介するメール・チャットサポートへ進み、直接相談すると良いでしょう。
個別対応で解決|チャット・メール
ヘルプセンターを確認しても解決しない場合は、Shopifyの公式サポート担当者に直接問い合わせましょう。メールまたはチャットを通じて、問題内容に応じた具体的なサポートを受けられます。
チャット・メールの問い合わせ手順

Shopifyの問い合わせは、ヘルプセンターにログインした後、「サポートへ連絡」から行います。表示された選択肢に従い、質問内容を入力すると、チャットまたはメール対応へ進みます。
メールで直接問い合わせる場合は、公式サポートアドレス(support-jp@shopify.com)宛に送信することも可能です。
チャットとメールの使い分け
チャットは、操作や設定などリアルタイムでやり取りしたい場合に便利です。AIチャットボットが一次対応を行い、解決できない場合は担当スタッフ(サポートアドバイザー)に接続されます。
一方で、詳細な説明や添付資料を伴う内容は、メールサポートが適しています。返信には数時間〜数日かかる場合がありますが、やり取りが履歴として残るため、継続的なトラブル対応にも向いています。
チャット・メールの注意点
Shopifyでは日本語での問い合わせも可能ですが、返信までに数営業日かかる場合があります。内容が簡単な質問であれば数時間以内に回答が届くこともありますが、技術的な相談や週末の問い合わせでは、返信まで数日かかることもあります。
スムーズな対応を受けるためには、質問内容を簡潔かつ具体的に整理することが大切です。発生している問題の概要や操作環境(ブラウザー・OSなど)、そして希望する解決内容を明確に記載しましょう。
また、返信を早めたい場合は、スクリーンショットやエラーメッセージなど、問題を特定できる資料を最初のメールやチャットに添付しておくと効果的です。これにより、確認のやり取りを減らし、対応までの時間を短縮できます。
ユーザー同士で解決|Shopifyコミュニティ
Shopifyコミュニティは、世界中のユーザーが集まるフォーラム型のサポートサイトです。公式サポートで対応できない内容でも、他のユーザーの知見から解決策を得られる場合があります。
Shopifyコミュニティの仕組みと使い方

Shopifyコミュニティでは、Shopifyテーマやアプリ、決済、配送など、分野ごとにスレッドが設けられています。自分の悩みに近い投稿を検索することで、既に解決済みのトピックを見つけられることも多いです。
新たに質問を投稿する際は、できるだけ具体的なタイトルと内容にすることがポイントです。
Shopifyコミュニティ投稿時の注意点
質問を投稿する際は、他のユーザーが状況を正確に把握できるよう、「何が起きているのか」「どのような操作をしたか」「どのように解決したいのか」を整理して書くと効果的です。
英語での投稿が中心ですが、近年は日本語カテゴリーも拡充されており、日本語での質問や回答も増えています。英語圏のフォーラムを利用する場合は、翻訳ツールを活用するとスムーズにやり取りできます。
また、投稿後に回答が得られた場合は、解決済みマークを付けると他のユーザーの参考になります。こうしたマナーを守ることで、より活発で有益なコミュニティ運営に貢献できます。
Shopifyコミュニティのメリットと注意点
Shopifyコミュニティは無料で利用でき、ユーザー同士の実体験に基づく回答が得られる点が大きな魅力です。実際の事例に基づく助言や、開発者・Shopifyパートナーによる専門的な意見が寄せられることもあります。
ただし、回答が得られるまでに時間がかかることもあり、緊急性の高いトラブルには不向きです。即時対応が必要な場合は、公式ヘルプセンターやチャットサポートを優先しましょう。
テーマのデザインを相談したい場合|テーマサポート
Shopifyの有料プランでは、Shopifyが提供する無料テーマに限り、公式のテーマサポートを受けられます。テーマの構造や設定に不安がある場合でも、公式の担当者が基本的な調整方法を案内してくれます。
テーマサポートを受けられる範囲と条件
Basicプラン以上の契約者は、無料テーマに関するサポートを最大60分(15分単位)まで受けられます。色の変更やナビゲーション設定、バナー画像の調整など、操作に関する質問が中心です。
ただし、有料テーマはShopifyが提供していないため、テーマ開発者への直接問い合わせが必要です。また、無料テーマでも大幅なデザイン改修や外部アプリとの連携といった内容はサポート対象外です。
テーマサポートの利用手順

テーマに関するサポートを受けたい場合は、管理画面から次の手順でアクセスします。
1. 管理画面のメニューから [オンラインストア] > [テーマ] を選択します。
2. 編集したいテーマを見つけて [カスタマイズする] をクリックします。
3. 画面右上の [水平メニュー(…)] アイコンをクリックします。
4. 表示されたメニューから [ドキュメントを表示する] または [サポートを受ける] を選択します。
テーマサポートで効率よく相談するためのポイント
問い合わせの際は、どのテーマを使用しているか(例:「Dawn」「Craft」など)を明記し、修正したい箇所を具体的に伝えることが大切です。スクリーンショットを添付して説明すると、より的確なサポートが受けられます。
また、Shopifyのテーマサポートチームでは、各テーマ変更リクエストへの対応時間を記録しています。無料で提供される60分間のデザインサポートを全て利用した場合は、追加のカスタマイズを希望する際に Shopifyパートナーを雇うことが可能です。より高度なデザインや開発サポートが必要な場合は、パートナーへの依頼も検討すると良いでしょう。
アプリに関する相談をしたい場合|アプリサポート
Shopifyアプリの設定やトラブルについては、管理画面やアプリストアから直接サポートに連絡できます。Shopifyが提供している公式アプリであればShopifyが対応しますが、外部開発者が提供しているアプリは別途問い合わせが必要です。
公式アプリと外部アプリのサポートの違い

Shopifyアプリのサポートは、アプリの提供元によって連絡方法が異なります。
どちらの場合も、まずは「Shopify App Store」で該当アプリを開き、各アプリページに記載されている「サポートに連絡する」ボタンから、Shopifyが提供するアプリ・外部開発者のアプリいずれにも問い合わせが可能です。
また、外部開発者が提供しているアプリについては、Shopifyの管理画面からも直接アクセスできます。「設定」→「アプリと販売チャネル」を開き、各アプリ右側のメニューにある「サポートを受ける」をクリックすると、開発者への問い合わせが可能です。
なお、海外製アプリの場合は時差や言語の違いにより返信に時間がかかることがあります。日本語での対応が難しい場合は、翻訳ツールを利用して英語で簡潔に問い合わせ内容をまとめるとスムーズです。
アプリサポートに関する注意点
アプリによっては日本語でのサポートを提供していない場合があります。
日本語での対応が必要な場合は、事前に「サポート言語(Support Languages)」欄を確認しておくと安心です。
専任スタッフによる支援を受けたい場合|Shopify Plusサポート
大規模なストア運営やカスタマイズを想定している場合は、Shopifyの最上位プラン「Shopify Plus」にアップグレードすることで、専任サポートを受けられます。
Shopify Plusサポートの特徴

Shopify Plusプランでは、専任のサポート担当者が付き、通常のプランでは扱えないような高度な機能やシステム連携、開発支援などについて、エンジニアや運用コンサルタントが個別に対応します。
サポートは無制限で利用でき、運用方針の相談や改善提案も受けられる点が大きな特徴です。
Shopify Plusの利用を検討する際のポイント
Shopify Plusは月額費用が高め(月額2,300ドル〜)に設定されており、取引量の多いストアや企業向けのプランです。導入を検討する際は、Shopifyの営業担当または認定パートナーを通じて相談するとスムーズです。
導入後は、専任担当者を中心に構築・運用・改善をトータルで支援してもらえるため、大規模EC事業を安定的に運営したい企業に向いています。
補助的な手段|公式X(旧Twitter)・ブログ・YouTube
公式サポート以外にも、ShopifyはSNSや公式メディアを通じて最新情報を発信しています。リアルタイムなトラブル報告や運用ノウハウの収集に役立ちます。補助的なサポートとして役立つツールは次のとおりです。
- 公式X(旧Twitter)
- 公式ブログ
- 公式YouTubeチャンネル
それぞれについて詳しく紹介します。
公式X(旧Twitter)

Shopifyには、英語版アカウント(@Shopify)と日本語版アカウント(@ShopifyJP)の二つの公式アカウントがあります。
Xではメンテナンス情報や新機能のリリース告知が行われており、リアルタイムで状況を把握できます。
DMやリプライで連絡可能ですが、返信が得られない場合もあります。
公式ブログ

Shopifyの公式ブログでは、Shopifyの運営ノウハウやマーケティング戦略など、実践的な情報が定期的に公開されています。
特に「ビジネスの始め方」や「売り上げアップの施策」など、運用に役立つ記事が多く、EC運営担当者にとって有益な情報源です。
公式YouTubeチャンネル

Shopifyの公式YouTubeチャンネルでは、日本語字幕付きのチュートリアル動画が公開されています。
テーマ設定やアプリの導入など、文章では分かりにくい操作も視覚的に理解できる点が特徴です。特に初心者の方は、動画で一連の流れを確認してから作業を進めるとスムーズです。
ただし、現時点では公開されている動画の数が限られており、扱われているテーマも基本的な操作に偏っています。目的の内容が見つからない場合は、ヘルプセンターの記事や公式ブログと併せて確認すると良いでしょう。
すぐに解決できないときの対処法
Shopifyのサポートは24時間体制で稼働していますが、内容によっては返信までに時間がかかることもあります。特に海外拠点のサポートチームが対応する場合や、日本語スタッフが限られている時間帯では、即日対応が難しいケースもあります。そんなときに備えて、落ち着いて対処するための方法を知っておくと安心です。
返信が遅い場合の対処法
まずは、送信済みの問い合わせ内容を再確認し、必要な情報が不足していないかをチェックしましょう。問題の詳細が曖昧な場合、サポート担当者が状況を把握できず、返信が遅れることがあります。
スクリーンショットや注文番号、使用環境(ブラウザー・OS)などを補足して再送することで、スムーズに対応が進むケースもあります。
また、英語でやり取りができる場合は、英語チャットに切り替えることで即時回答を得られることもあります。英語での対応を選ぶかどうかは状況次第ですが、「できるだけ早く解決したい」場合には有効な手段です。
日本語対応が難しい場合の対処法
日本語サポートが混雑している場合や、英語表記のメールが届いた場合には、翻訳ツールを活用して対応することがおすすめです。Google翻訳やDeepL、ChatGPTなどを使えば、英語の問い合わせ内容を自然な日本語に訳せます。
返信する際も、まず日本語で文章を作成し、翻訳ツールで英語に変換すれば問題ありません。重要なのは「短く・具体的に」書くことです。例えば、「注文ページでエラーが発生しています。ChromeとSafariの両方で確認しました」といった形にすると、誤訳が少なく意図が伝わりやすいです。
また、AI翻訳を使う場合は、専門用語が誤訳されやすい点に注意し、内容を簡潔に整理してから入力することがコツです。
公式サポートで解決できない場合の相談先
どうしても公式サポートだけでは解決できない技術的な問題に直面した場合は、「Shopify認定パートナー」に相談することも一つの選択肢です。パートナー企業はShopifyから正式に認定を受けており、ストア構築やテーマのカスタマイズ、アプリ導入など、専門的な支援を行っています。
ただし、パートナーは民間の事業者であり、無料サポートとは異なります。緊急対応や構築サポートを依頼する際は、事前に費用と対応範囲を確認しておくことが大切です。公式サポートと併用しながら、必要に応じて外部リソースを活用することで、より安定した運営体制を築けます。