主要な配送業者5社のサービス内容と価格を比較!最適な1社はどこ?

物流・配送

2025-07-16 17:44:36

「どの配送業者を選べば良いか分からない」と悩んでいませんか?

ヤマト運輸や佐川急便、日本郵便など有名な配送業者は多くあり、料金やサービス、法人契約のしやすさはそれぞれ異なります。ShopifyなどのEC事業者の場合、顧客満足度に直結するため安易な選択はリスクとなりかねません。

本記事では主要配送業者の特徴や料金を比較しながら、選び方のポイント、契約時の注意点、よくある疑問まで丁寧に解説します。

目次

配送業者について

主な配送業者の特徴

配送業者の料金比較

EC事業者が配送業者を選ぶ際のポイント

配送業者との上手な付き合い方

配送業者に関するQ&A

配送業者について

まず、配送業者について解説します。

配送業者とは

配送業者とは、荷物を集荷し、目的地まで安全かつ確実に届ける物流サービスの提供者を指します。個人・法人を問わず、書類や商品などさまざまな荷物を全国へ配送する役割を担っています。

「配送業者」と「宅配業者」の違い

「配送業者」と「宅配業者」に意味や業務内容に明確な違いはありません。両者共に荷物を届ける業者を指す言葉です。

ちなみに「宅急便」は、ヤマトホールディングスの登録商標であり、ヤマト運輸の宅配サービスの商品名です。

「配送業者」と「運送業者」の違い

配送業者と運送業者はいずれも物を運ぶ仕事ですが、運賃の有無や国の許可が必要かどうかで区別されます。

配送業者は、自社の商品を比較的近距離かつ小口で届けるため、運賃が発生せず国の許可は不要です。

一方、運送業者は他社の荷物を運賃を取って輸送する事業であり、「一般貨物自動車運送事業許可」などの国の許可が必要です。

「大手配送業者」と「個人配送業者」の違い

大手配送業者と個人配送業者は、配送ルート・荷物量・スピード・対応範囲において大きく異なります。

大手配送業者は全国対応で大量の荷物を一括管理し、中継所を経由して各エリアに振り分けて配達します。そのため、配達に時間がかかることがあります。一方、個人配送業者は荷物量が少なく、特定地域内での直接配送が可能なため、短時間での配達が実現しやすいです。

例えば、東京・千葉など限られた地域で活動する個人配送業者なら、エリア特化型の迅速な対応や細かなサポートも可能です。急ぎの荷物や柔軟な対応を求める場合には、個人配送業者の利用が効率的といえるでしょう。

主な配送業者の特徴

日本国内でよく利用されている主な配送業者は、次のとおりです。

  • ヤマト運輸
  • 佐川急便
  • 日本郵便
  • 西濃運輸
  • 福山通運

それぞれの配送業の特徴と主なサービス・料金を解説します。なお、記載の料金は関東から関東圏内への配送を想定した目安です。

ヤマト運輸

ヤマト運輸

ヤマト運輸は、宅配便の取扱個数で国内シェアNo.1を誇る大手配送業者です。「クロネコヤマト」の愛称で知られています。

ヤマト運輸は、通常の「宅急便」の他、「宅急便タイムサービス」や「クール宅急便」「DM便」など多彩なサービスを提供している点が大きな特徴です。再配達や時間指定、荷物追跡の精度も高く、安定した品質管理と全国対応が強みとしています。

早く正確に届けたいEC事業者や、破損リスクの高い商品を扱う企業に適しています。

サービス名

特徴

料金

宅急便

一般的な荷物を全国へ送れる標準的な宅配サービス

940円〜

宅急便コンパクト

専用BOXで小さな荷物をお得に送れる

720円〜

クール宅急便

冷蔵・冷凍の温度帯を保ったまま配送できる

1,215円〜

宅急便タイムサービス

指定した時間までに確実に届ける時間帯指定型サービス

1,270円〜

こねこ便

資材購入込み全国一律420円でA4サイズの荷物を最短翌日お届け

420円

佐川急便

佐川急便

佐川急便は、SGホールディングスグループに属する日本国内シェアNo.2の大手配送業者です。全国に約429の営業所と大型中継拠点を持ち、法人顧客を中心とした物流ネットワークを展開しています。

標準配送の「飛脚宅配便」をはじめ、「飛脚航空便」や「チャーター便」など、スピード・サイズ・温度帯に応じた多彩なサービスが魅力です。特に大型荷物や緊急配送への対応力に定評があり、冷凍・冷蔵便や物流コンサルなど法人支援にも力を入れています。

大きな商品を扱うEC事業者や、北海道・沖縄など遠方への緊急配送が必要な事業者におすすめです。

サービス名

特徴

料金

飛脚宅急便

全国に荷物を送れる標準の宅配サービス

910円〜

飛脚ゆうパケット便

ゆうパケットとして郵便受けにお届けする小型荷物向けサービス

250円〜

飛脚クール便

冷蔵・冷凍の温度管理が必要な荷物を配送可能

1,185円〜

飛脚ジャストタイム便

希望時間に合わせて確実に届ける時間指定配送

1,804円〜

チャーターサービス(貸し切り輸送)

トラックを丸ごと貸し切り、他荷物と混載せずに運ぶ専用輸送

要問い合わせ

日本郵便

日本郵便は、全国に広がる郵便局ネットワークを生かして、小口配送や書類・郵便物の取り扱いに強みを持つ配送業者です。

レターパックやフリマアプリ専用のゆうパケットポストなど、用途特化型サービスが充実して追跡や補償機能も備え、利便性が高い点が特徴です。

配送コストを抑えたい中小のEC事業者やフリマ出品者に最適です。特にメルカリやラクマ利用者には専用サービスの利用価値が高いでしょう。

サービス名

特徴

料金

ゆうパック

日本郵便の標準的な宅配サービス

820円〜

ゆうパケット

小型荷物を安く送れるポスト投函(とうかん)型サービス

250円〜

チルドゆうパック

0℃〜5℃で冷蔵輸送できる保冷サービス

1,045円〜

レターパック

書類や小型物品を全国一律料金で送れる封筒型サービス

430円〜

クリックポスト

ネットで簡単にラベルを作成し、ポストに投函(とうかん)して送れる小型荷物向けサービス

185円

引用元:https://www.post.japanpost.jp/service/

西濃運輸

西濃運輸

西濃運輸は、全国約1,000の営業所と陸・海・空を活用した広域ネットワークを持つ配送業者です。「カンガルー便」のサービス名で知られています。

特徴として、最大1,500kgまで対応できる大型輸送や、自社便比率の高さによる荷扱いの安定性が挙げられます。また、時間指定・代引・チルド配送などの多様なサービスに加え、梱包(こんぽう)・集金・返品管理といった付加価値サービスも充実しています。

一度に多くの荷物を出荷する企業や、破損を避けたい高価な商品を扱う事業者にとって、信頼できるパートナーであるといえるでしょう。

サービス名

特徴

料金

カンガルー宅配便

全国配送対応の標準宅配サービス

935円〜

カンガルーミニ便

事業所宛の1個口20kgまでの商品をお届け

935円〜

カンガルー特急便

緊急性の高い荷物をスピーディーに届ける特急輸送

要問い合わせ

カンガルースーパー9 / カンガルースーパー10

翌朝9時または10時までにお届け

要問い合わせ

カンガルーチルド便

低温管理が必要な荷物を安全に配送する冷蔵・冷凍輸送サービス

冷蔵:1,175円〜

冷凍:1,905円〜

福山通運

福山通運

福山通運は、法人向けサービスに特化した大手物流会社です。全国に物流網を構え、企業間輸送のニーズに応えています。

「フクツー宅配便」や「クール便」をはじめ、午前中指定が可能な「ジェットオーバーナイトサービス」を提供しています。特に当日配達が可能な「グリーン便」など、スピード重視の法人向け配送が充実している点が大きな特徴です。

トラック1台分以上の出荷がある事業者や、開店前・始業前の時間帯に納品したい業者に適しています。

サービス名

特徴

料金

フクツー宅配便

全国対応の標準宅配サービス

1,000円〜

福山グリーン便

同一エリア内当日配送サービス

1,700円〜

クール宅急便

冷蔵温度帯での輸送に対応した配送サービス

1,220円〜

ジェットオーバーナイトサービス

緊急荷物を翌朝までに届けるスピード輸送サービス

要問い合わせ

フクツー航空便

航空機を利用した長距離の速達輸送サービス

要問い合わせ

配送業者の料金比較

配送業者の料金は、荷物のサイズ・重さ・配送距離・サービス内容によって決まります。ここでは、関東から関東圏内への配送を想定した場合の、主要業者によるサイズごとの料金をまとめました。

60サイズ

小型で軽量な荷物を送る際に最もよく使われる60サイズの配送料は次のとおりです。

配送業者

サイズ・重量

料金(税込)

ヤマト運輸

60cm以内・2kgまで

940円

佐川急便

60cmまで・2kgまで

910円

日本郵便

60cm以下・25kg以下

820円(*) または 880円

西濃運輸

60cm以内・2kg以内

935円

福山通運

60cm以下・2kg以下

1,000円

(*)差出地とお届け先が同じ都道府県の場合(例:東京都→東京都)

80サイズ

日用品や小型家電、衣類のまとめ配送などに適した80サイズの配送料は次のとおりです。

配送業者

サイズ・重量

料金(税込)

ヤマト運輸

80cm以内・5kgまで

1,230円

佐川急便

80cmまで・5kgまで

1,220円

日本郵便

80cm以下・25kg以下

1,130円(*)  または1,200円

西濃運輸

70cm以内・5kg以内

1,199円

福山通運

80cm以下・5kg以下

1,240円

(*)差出地とお届け先が同じ都道府県の場合(例:東京都→東京都)

100サイズ

まとめ買いや大きめの商品配送に適した100サイズの配送料は次のとおりです。

配送業者

サイズ・重量

料金(税込)

ヤマト運輸

100cm以内・10kgまで

1,530円

佐川急便

100cmまで・10kgまで

1,520円

日本郵便

100cm以下・25kg以下

1,450円(*)  または 2,020円

西濃運輸

100cm以内・10kg以内

1,463円

福山通運

100cm以下・10kg以下

1,530円

(*)差出地とお届け先が同じ都道府県の場合(例:東京都→東京都)

冷蔵・冷凍便追加料金(税込)

冷蔵や冷凍品を送る場合は、通常の配送料に加えて次の追加料金がかかります。

配送業者

60サイズ

80サイズ

100サイズ

ヤマト運輸

275円

330円

440円

佐川急便

275円

330円

440円

日本郵便(冷蔵のみ)

225円

360円

675円

西濃運輸(冷蔵)

240円

400円

740円

西濃運輸(冷凍)

970円

1,440円

2,700円

福山通運(冷蔵のみ)

220円

220円

日本郵便と福山通運は、冷蔵品のみ取り扱い可能です。なお、福山通運の冷蔵便は、対応できる荷物のサイズに制限があり、横70cm・縦43cm・高さ40cmまでの荷物のみ配送が可能です。

EC事業者が配送業者を選ぶ際のポイント

配送業者選びで特に意識したいポイントは、次のとおりです。

  • 送料と割引制度
  • 配送スピード
  • トラブル対応と補償制度
  • 自社商品との相性

それぞれを詳しく解説します。

送料と割引制度

送料と割引制度は、配送業者選定で最も重視すべき要素の一つです。

送料は商品の販売価格や利益率に直接関わるため、ECでは出荷量が増えるほど負担が大きくなります。そのため、コストを抑えるための制度を活用することが重要です。

例えば、法人向けの割引制度や営業所への持ち込みによる割引、会員向けのメンバー割引、スマートフォンで宛先入力と送料支払いを行うことで適用されるスマホ割など、配送業者ごとにさまざまな割引が用意されています。

配送スピード

配送スピードの早さは、EC事業者にとって重要な選定ポイントです。

通販では「いつ届くか」が購入の決め手になることが多く、配送が早ければ早いほど顧客満足度が高まります。特にギフトや急ぎの注文では、即日〜翌日配送がリピート利用を促す大きな要素といえます。

例えば、佐川急便の「飛脚航空便」や日本郵便の「当日配達ゆうパック」などは、最短で当日配送が可能なサービスとして、スピード重視の配送に適しています。

トラブル対応と補償制度

配送業者を選ぶ際は、トラブル対応と補償制度の充実度も重視すべきです。

配送中の破損や紛失などのリスクは避けられません。万が一のときに丁寧かつ迅速に対応してもらえない場合、顧客からの信頼を失ってしまいます。

各配送業者が提供している損害補償の内容や、オプションの保険サービスなどを事前にしっかり確認しておきましょう。

自社商品との相性

自社の商品特性に合ったサービスを提供している配送業者かどうかも確認しましょう。

例えば、生鮮品や冷凍食品を扱う場合は、冷蔵・冷凍便の温度帯や品質管理の実績が不可欠です。そのため、クール便対応のヤマト運輸や西濃運輸などが候補です。

一方で、大型商品や複数個口を頻繁に扱う事業者には、チャーター便や貸し切り輸送が得意な佐川急便や西濃運輸が適しています。

配送業者との上手な付き合い方

配送業者と良好な関係を築くためのポイントは、次のとおりです。

  • パートナーシップとしての意識を持つ
  • 出荷スケジュールを明確に伝える
  • 見積もりや条件交渉を柔軟に進める

それぞれを詳しく解説します。

パートナーシップとしての意識を持つ

配送業者は、「事業パートナー」として捉えるべきです。

単なる外注先として扱うのではなく、互いの業務を理解し合いながら協力関係を築くことで業務の改善点や課題を共有でき、双方にとって効率的な関係が築けます。

例えば、販促スケジュールを定期的に共有することで、配送業者側は人員配置や集荷体制を調整しやすくなり、急な対応依頼にも柔軟に応じてくれることが多いです。

出荷スケジュールを明確に伝える

出荷スケジュールは、配送業者に対して明確に伝えるべきです。

事前に出荷の量やタイミングを共有しておくことで、配送側が人員や車両の手配を最適化できます。急な出荷依頼や予定外の増便は、ミスや遅延の原因になりやすく、結果的に顧客満足度の低下にもつながりかねません。

キャンペーンやセール時期など繁忙期は特に早めの連絡が重要です。

見積もりや条件交渉を柔軟に進める

見積もりや条件交渉は、柔軟に行いましょう。

継続的な取引や一定の出荷量がある場合、料金の見直しや特別条件の適用が可能なケースが多いです。送料は事業の利益に直結するため、積極的に交渉を行い最適な条件で配送できる体制を整えるべきです。

例えば、佐川急便や西濃運輸などでは月間の出荷件数や重量に応じた法人契約によって、数%〜数十%の割引が受けられることがあります。

配送業者に関するQ&A

最後に、配送業者に関するよくある質問と回答を紹介します。

個人でも配送業者と契約できるか

個人でも配送業者と契約できます。

多くの配送業者では法人契約が主流ですが、個人事業主やフリーランスでも発送件数や取引の継続性があれば契約できる場合があります。

条件は業者によって異なるため、まずは直接問い合わせてみてください。

複数の配送業者と契約しても問題ないか

問題ありません。むしろ状況に応じた使い分けが効率的です。

商品サイズや配送地域、納期の緊急度などによって、最適な配送業者は異なります。そのため、条件に応じて業者を使い分けることでコスト削減とサービス品質の向上を両立できます。

ただし、伝票管理や出荷フローが複雑になるため、社内でルールを整備しておくことが重要です。

海外発送を検討してるが、注意すべきことはあるか

海外発送時には、対象国や料金体系、通関サポートの有無を必ず確認しましょう。

配送業者によって対応可能な国や地域が異なる他、料金体系・配送スピード・追跡の可否にも差があります。

また、通関書類の準備や税関手続きについても、業者によってサポートの有無が異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

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