ShopifyストアにGoogle Payを導入してみたいけれど、「手数料は?」「設定が難しそう」と不安を感じていませんか?
Google Payは導入することで購入率の向上やカゴ落ち防止が期待できる一方で、対応条件や設定ミスによる表示不具合に注意が必要です。
本記事では、ShopifyにおけるGoogle Payの導入手順やメリット、注意点、購入者側の利用フローまで分かりやすく解説します。
目次
Google Payとは
ShopifyにGoogle Payを導入するメリット
ShopifyにGoogle Payを導入する手順
ShopifyにGoogle Payを導入するときの注意点
ShopifyへのGoogle Pay導入時の手数料
購入者がGoogle Payで支払う手順
Shopify Google Pay に関するQ&A
Google Payとは
Google Pay(グーグル ペイ)は、Googleが提供するオンライン決済サービスです。
ユーザーは自身のGoogleアカウントにクレジットカードなどの決済情報を登録することで、支払い情報を一元管理できます。
Google Payに対応するオンラインショップでは、商品購入時にカード情報を入力する必要がなくなり、より迅速で効率的な決済が可能です。
ShopifyにGoogle Payを導入するメリット
ShopifyにGoogle Payを導入するメリットは、次のとおりです。
- カゴ落ちを防止できる
- セキュリティが高く、顧客の信頼につながる
- 簡単に導入できる
それぞれを詳しく解説します。
カゴ落ちを防止できる
Google Payを導入するメリットの一つは、カゴ落ち(購入途中の離脱)の防止につながる点です。
Google Payでは、ユーザーの決済情報があらかじめGoogleアカウントに保存されているため、購入時にカード番号や住所などを都度入力する必要がありません。
その結果、入力の手間を嫌って離脱してしまうユーザーでも、スムーズかつストレスなく購入手続きを完了できます。
セキュリティが高く、顧客の信頼につながる
Google Payは、安心して利用できる決済手段として、顧客からの信頼を得やすい点も大きなメリットです。
決済時には実際のカード番号を使用せず、一時的な識別情報(バーチャル番号)を用いて支払いが行われるため、情報漏えいのリスクが軽減されます。
また、Googleのセキュリティ基準に基づいて設計されており、リアルタイムの不正検知や認証システムが組み込まれています。そのため、顧客情報を悪用されるリスクを抑えられます。
簡単に導入できる
Google Payは他の外部決済サービスと比べて導入が容易である点も大きなメリットです。
Google PayはShopifyペイメント(Shopifyが提供するオンライン決済サービス)の一部として利用できます。
また、決済代行業者を別に契約する場合と比較して、運用にかかる手間やトラブル時の対応負荷が軽減されます。
ShopifyにGoogle Payを導入する手順
ShopifyにGoogle Payを導入する手順は次のとおりです。
- Shopifyペイメントを有効化する
- Google Payを有効化する
- ストア上で表示を確認する
それぞれの手順を詳しく解説します。
Shopifyペイメントを有効化する

ShopifyでGoogle Payを利用するには、まず「Shopifyペイメント」を有効化する必要があります。Shopifyペイメントとは、Shopifyが提供する公式の決済サービスで、Google Payを含む複数のウォレット決済に対応しています。
まずはShopifyの管理画面にログインし、左側のメニューから「設定」→「決済」を選択します。続いて「Shopify ペイメント」の項目で、「アカウント設定を完了する」をクリックします。
その後、ストア運営者の氏名・住所・事業情報や銀行口座情報など、決済に必要な情報を入力して登録します。また、セキュリティ強化のため、二段階認証の設定も行ってください。
全ての設定が完了すると、Shopifyペイメントが有効化され、Google Payをはじめとするウォレット決済が自動的に利用可能になります。
Google Payを有効化する
Shopifyペイメントの設定が完了したら、次にGoogle Payを有効化します。
Shopify管理画面にログインし、左側のメニューから「設定」→「決済」に進みます。次に、「Shopifyペイメント」の欄にある「管理」をクリックしてください。
「ウォレット」というセクションで「Google Pay」を選択し、「保存」ボタンをクリックすることで設定が反映されます。
ストア上で表示を確認する
Google Payを有効にした後は、実際にストア上でボタンが正しく表示されているかを確認する作業が必要です。
商品ページやカートページを開き、「Google Payで支払う」といったボタンが表示されているか確認してください。
ボタンの配置やデザインがテーマに適合しているか、他の決済手段と干渉していないかも併せてチェックしておくと安心です。
ShopifyにGoogle Payを導入するときの注意点
ShopifyにGoogle Payを導入する際の主な注意点は次のとおりです。
- 対象国・地域の制限を確認する
- 動的チェックアウトボタンを確認する
- 使用テーマがGoogle Payに対応しているか確認する
それぞれを解説します。
対象国・地域の制限を確認する
Google Payは、全ての国や地域で利用できるわけではありません。利用には、Shopifyペイメントに対応している国であることが前提です。
そのため、ストアの運営国やターゲットとする顧客の居住国によっては、Google Payのオプション自体が表示されない場合があります。
導入前に、Shopify公式サイトのサポートページなどで、自社ストアの所在地および販売対象地域がGoogle Payの対応範囲内にあるかを必ず確認しましょう。
動的チェックアウトボタンを確認する
Google Payを導入した後は、動的チェックアウトボタンに意図した決済手段が表示されているかを確認しましょう。
動的チェックアウトボタンは、購入者の端末やブラウザー環境に応じて、Google PayやApple Payなどの決済手段をShopifyが自動で表示する仕組みです。そのため、Google Payを有効にしていても、全てのユーザーに表示されるとは限りません。
もしボタンが表示されない場合は、テーマの制限や非対応ブラウザーの可能性もあるため、事前に複数の環境で検証しておくと安心です。
使用テーマがGoogle Payに対応しているか確認する
Google Payを正しく表示させるためには、利用中のShopifyテーマがGoogle Payに対応している必要があります。
一部のテーマでは、Google Payボタンが表示されなかったり、意図しない位置に表示されてしまうことがあります。公式のテーマであっても、古いバージョンやカスタマイズ済みのテーマでは非対応だったり、ボタンのスタイルが崩れてしまうことが多いです。
ボタンが表示されない、または正しく動作しない場合には、テーマのアップデートやLiquidファイルの調整を検討しましょう。
ShopifyへのGoogle Pay導入時の手数料
ShopifyでGoogle Payを導入する際の手数料について、追加費用の有無や決済手数料の仕組みを解説します。
Google Pay自体に追加手数料は発生しない
ShopifyでGoogle Payを利用する場合、Google Payに対して初期費用・月額費用・取引手数料などの追加コストは発生しません。
Google Payは、Shopifyの公式決済サービス「Shopifyペイメント」を導入することで利用できる機能の一つです。そのため、Googleと直接契約を結ぶ必要や、Google側に個別で利用料を支払う必要はありません。
適用されるShopify Paymentsの決済手数料
Google Payの利用にあたって初期費用や月額費用はかかりませんが、実際に支払いが発生した際には、Shopifyペイメントの決済手数料が適用されます。なお、この手数料率は利用中のShopifyプランによって異なります。
プランごとの基本料金・手数料は次のとおりです。
プラン名 |
月額(年払いの場合) |
カード手数料 |
外部サービス取引手数料(*) |
Basic (個人事業主向け)
|
3,650円 |
3.55% + 0円(国内カード・JCB) 3.55% + 0円(国際カード・Amex) |
2% |
Grow (少人数チーム向け) |
10,100円 |
3.4% + 0円(国内カード・JCB) 3.85% + 0円(国際カード・Amex) |
1% |
Advanced(大規模チーム向け) |
44,000円 |
3.25% + 0円(国内カード・JCB) 3.8% + 0円(国際カード・Amex) |
0.6% |
Plus(大企業・B2B向け) |
2,300ドル ※3年契約
|
※個別見積もり(優遇レート) |
0.2% |
(*)Shopifyペイメントを使用しない場合にかかる
例えば、BasicプランのストアでAmexを登録したGoogle Payによる決済が行われた場合、適用されるのは3.55%のカード手数料のみです。Google Pay経由の支払いには、外部サービス取引手数料はかかりません。
購入者がGoogle Payで支払う手順
購入者がGoogle Payを利用して購入手続きを行う流れは、次のとおりです。
1. 「Google Payで支払う」ボタンをタップする
2. Googleアカウントに保存された支払い方法・配送先を確認する
3. 認証(指紋・顔認証・PINなど)を行う
決済完了し、Shopifyから確認メールが送信される
それぞれの手順を解説します。
「Google Payで支払う」ボタンをタップする
Shopifyストアで商品を選んだ後、商品詳細ページまたはカートページに表示される「Google Payで支払う」ボタンをタップします。
なお、Google Payのボタンはストア側で対応設定されている場合にのみ表示されます。表示されない場合は、他の決済方法を選択する必要があります。
Googleアカウントに保存された支払い方法・配送先を確認する
「Google Payで支払う」ボタンをタップすると、Googleアカウントに保存されたクレジットカード情報や配送先住所が自動的に表示されます。
表示された内容に誤りがないかを確認し、必要に応じてカード情報や配送先を編集してから次に進みましょう。
認証(指紋・顔認証・PINなど)を行う
支払い方法と配送先の確認後、Google Payではセキュリティの観点から本人認証が行われます。
端末の設定に応じて、指紋認証・顔認証・PINコード入力などの認証方法が使用されます。認証が完了しない限り、決済は行えません。
モバイル端末では生体認証が一般的であり、スムーズな操作で決済を進められます。
決済完了し、Shopifyから確認メールが送信される
認証が完了すると、即座に決済が処理され、注文が確定します。
その後、Shopifyから購入者宛に注文確認メールが自動送信されるので、注文内容や配送先情報などを忘れずに確認しましょう。
Shopify管理画面では、Google Payによる決済が記録され、出荷対応などに活用されます。
Shopify Google Payに関するQ&A
最後に、Shopify上のGoogle Pay決済に関するよくある質問とその回答を紹介します。
ShopifyのどのプランでもGoogle Payは使えるか
基本的に、Shopifyペイメントが利用可能な国・地域であれば、全ての有料プラン(Basic・Grow・Advanced・Plus)でGoogle Payの利用が可能です。
ただし、Shopify Starter(旧Lite)プランなど、オンラインストア機能が制限されているプランでは利用できない場合があります。
Google Payの注文情報はどこで確認できるか
Google Payでの注文は、Shopify管理画面の「注文管理」から、他の決済方法と同様に確認できます。
注文の詳細画面では、支払いステータスや注文日時、商品情報、購入者情報なども通常どおり表示され、発送準備やカスタマー対応にも支障はありません。
Google Payのロゴをカスタマイズしてストアに表示できるか
Google Payのロゴやボタンは、基本的にカスタマイズはできません。色やスタイル、文言の変更も制限されており、Shopifyの決済ボタン内には規定の形式で自動的に挿入されます。
ただし、ストア内の「決済方法のご案内」ページやFAQなどに、Googleが公式に提供しているロゴやアイコンを使用して表示することは可能です。利用する際は、Googleのブランドガイドラインに準拠する必要があります。