Shopifyでオンラインストアを運営していると、「もっと効果的にプロモーションをする方法がないか?」と感じることはありませんか?
抽選販売では、商品の希少性を印象付けることで顧客の関心を高められ、さらに収集した顧客データを基にしたプロモーションが可能になるため、効率よく売り上げを拡大させられます。
本記事では、おすすめの抽選アプリや外部サービス、効果的に抽選販売を実施するポイントなどを詳しく解説します。
目次
抽選販売とは
Shopifyで抽選販売を行うメリット
Shopifyで抽選販売を行う方法
おすすめShopify抽選アプリ
Shopifyで抽選販売を行う手順
Shopifyで抽選販売を行うデメリット
Shopifyで抽選販売を成功させるポイント
Shopifyの抽選に関するQ&A
抽選販売とは
抽選販売とは、事前に応募していた方の中からランダムで当選者を決定し、商品の購入権を付与する販売方法です。
一般的には、需要の高い限定品や人気商品の販売において、応募者に公平な購入機会を提供する目的で用いられます。
Shopifyで抽選販売を行うメリット
Shopifyで抽選販売を行う主なメリットは次のとおりです。
- 販売意欲を高められる
- 販売時の混乱やサーバーダウンを防げる
- 顧客データを集められる
それぞれを詳しく解説します。
購買意欲を高められる
抽選販売では簡単に購入できないため、商品への特別感を感じさせられる点が大きなメリットです。
落選する可能性があることで、商品に対する希少性が強調され、顧客の関心を高める効果が期待できます。
ブランドのイメージを高める方法として有効であり、この特別な購買体験は顧客の満足度を高めることにつながります。
販売時の混乱やサーバーダウンを防げる
抽選販売を導入することで、販売開始直後のアクセス集中を回避でき、サーバーへの負荷を大幅に軽減できます。
その結果、サーバーダウンやシステム障害といったトラブルのリスクを抑え、安定した販売体制を構築できます。
無理にサーバーコストを増やすことなく、スムーズな運営が可能な点も大きなメリットです。
顧客データを集められる
抽選応募時の登録プロセスを経ることで、マーケティング活動に必要な顧客データを効率的に収集できる点もメリットです。
メールアドレス登録やSNSフォローを促すことで、将来の販売戦略に役立つ顧客情報を無理なく集められます。
集めた顧客情報を基にさらなるプロモーションを実施できるため、事業拡大を加速させる方法として優れています。
Shopifyで抽選販売を行う方法
Shopifyでは、目的や運営コストに応じて複数の方法で抽選方法を選択できます。主な方法は次のとおりです。
- カスタマイズする
- 外部フォームを利用する
- アプリを利用する
それぞれの方法について解説します。
カスタマイズする
Shopifyでは、コードを追加することで抽選機能を組み込めます。
Shopifyのテンプレート言語であるLiquidやJavaScriptを活用すれば、応募フォームや当選者確定の設定などを自由に実装できます。
自社で開発を行えば、最小限のコストでオリジナリティのある機能をストアに反映できる点もメリットです。
ただし、こうした実装には一定のプログラミングスキルが求められるため、コード編集に慣れていない場合は、Shopify開発者やエンジニアに依頼すると良いでしょう。
外部のフォームを使用する
Shopifyの標準機能ではなく、外部ツールを活用して抽選販売を実施する方法もあります。
Googleフォームはシンプルかつ低コストで応募者情報の収集と管理ができるため、小規模なストアや試験的に実施する場合に有効な手段です。
ただし、当選者の選定やメール配信は自分でしなければならないため、手間をかけたくない場合はアプリを利用すると良いでしょう。
アプリを使用する
Shopify公式のアプリマーケットプレイスであるShopify App Storeには、抽選販売の機能をサポートするアプリが数多く提供されています。
これらのアプリを活用すれば、応募フォームの作成や当選者の選定、結果通知などの作業を自動で実施できるため、運営者の労力を大幅に削減できます。
アプリはノーコードで操作でき、デザインや機能面の設定に不慣れな方でも安心して扱える点が大きな特徴です。
自社の販売戦略や規模に合わせて柔軟に機能やデザインを変更できるため、スムーズに抽選販売を実施できます。
おすすめShopify抽選アプリ
Shopifyに抽選機能を導入する際におすすめのアプリは次のとおりです。
- Raffle 315
- ViralSweep
- Shopify Forms
それぞれのアプリの特徴を詳しく解説します。
Raffle 315

Raffle315は、株式会社ハックルベリーが開発した日本製のShopifyアプリです。
限定品や需要の高い人気商品を、公平性を保ちつつ、運営の負担を最小限に抑えて販売したいストアに最適です。
無制限の申し込み受付機能に加えて当選確定後の自動案内および落選通知にも対応しており、効率的な販売をサポートしています。厳格な抽選プロセスや無駄のない在庫管理を実現できる点も特徴です。さらに、再抽選機能や手動での当選確定機能など多彩な機能を持っています。
料金は月額299ドルに加え、取引ごとに1.5%の手数料が発生します。14日間の無料体験が利用可能です。
ViralSweep

ViralSweepは、海外企業のViralSweepが開発したShopifyアプリです。
特にSNSを活用したプロモーションを頻繁に行う店舗に適しています。
懸賞やコンテストといったプロモーションのページを作成することで売り上げを伸ばしつつ、顧客情報を効率的に集められる点が特徴です。チャートやグラフを使用して応募者データを分析し、当選者の選定や通知をスムーズに行えます。さらにSNSの拡散機能を利用してプロモーションのリーチと売り上げの拡大を促進します。
料金プランは月額49ドルの「スターター」と月額199ドルの「プレミアム」、月額999ドルの「エリート」があり、いずれも7日間の無料体験が可能です。
Shopify Forms

Shopify Formsは、Shopifyが開発しリリースしている公式アプリです。
ポップアップやオーバーレイ、インラインなどさまざまなフォームに対応しており、色の変更や画像の追加など、レイアウトのカスタマイズも自由に行えます。メッセージやディスカウントの設定も変更できるため、販売目的に合った応募フォームを細かく作り込めます。
登録された応募者情報はShopifyのデータソースに自動登録され、あらかじめ設定しておいた条件で自動的にカテゴライズされます。これらのセグメント情報は、その後の顧客管理やマーケティング活動に役立ちます。
なお、当選者の選定機能はないため、他のアプリや外部サービスで対応する必要があります。
Shopify Formは無料で利用可能です。
Shopifyで抽選販売を行う手順
Shopifyで抽選販売を行う手順は次のとおりです。
1. 抽選の目的と条件を決める
2. 応募フォームを作成する
3. 応募者データを集計・抽選する
4. 当選者に連絡し、購入用リンクを送る
5. 支払い・配送を完了する
6. 抽選販売後のフォローアップ
それぞれの手順を解説します。
抽選の目的と条件を決める
まずは抽選販売の目的を明確にします。
公平な販売やプロモーション、システム対策、転売対策など、抽選販売を行う意図をはっきりさせましょう。
目的を決めたら販売条件を決めます。
商品選定から、購入履歴、会員登録の有無、当選者数、当選連絡方法、応募期間まで、販売条件を具体的に決定します。
応募フォームを作成する
目的と条件を決めたら、購入希望者の応募フォームを作成します。
Shopifyアプリや外部ツールを活用すると簡単に高機能な応募フォームを作成出来ます。
抽選に必要な情報を過不足なく集められるか、イメージするプロモーションが実現できる設計か、といった視点で細かく確認します。
応募者データを集計・抽選する
応募フォームを作成したら、応募者の中から当選者を選定する方法を決定します。
応募方法は二つあります。一つ目は、応募者全体からランダムに抽選する方法です。応募内容や属性に関係なく、全ての応募者を同じ条件で扱うため、公平性を重視した選定が可能です。
二つ目は、条件を絞って選定する方法です。登録された情報を基に、購入履歴や年齢、性別などのデータを集計し、特定の顧客層に絞って当選者を選びます。ターゲット層を明確にしたキャンペーンを実施したい場合に有効です。
当選者に連絡し、購入用リンクを送る
当選者を確定したら、登録されている連絡先へ当選確定連絡をします。
連絡の際は、購入可能期限や決済方法などの購入手続きに関する情報を忘れずに記載します。
支払い・配送を完了する
当選者への連絡が終わったら、期日までに支払がされるか確認をします。
入金を確認したら速やかに商品の発送手続きに入ります。
発送先住所と商品内容を確認し、誤った送り先に届けたり、異なる商品を届けることがないようにします。
抽選販売後のフォローアップ
商品の発送が完了したら、着荷予定日を含めた発送完了の連絡を送ります。
誤送などのトラブルがあった際は速やかに対応をすることで、ストアへの信頼感を高められます。
抽選販売で集めた応募データを基にしたキャンペーン案内やクーポン提供など、マーケティング施策をより強化できます。
落選者にも特別クーポンの配布や、別の商品のリコメンド、再入荷案内をするなど、別途フォローをすることが非常に重要です。
Shopifyで抽選販売を行うデメリット
Shopifyで抽選販売を行う際に考慮すべき主なデメリットは、次のとおりです。
- 当選者対応に手間がかかる
- ブランドへの不満につながるケースもある
- 不正応募や重複応募のリスクがある
それぞれを解説します。
当選者対応に手間がかかる
抽選販売では、目的・条件の設定や当選者の選定、通知連絡、落選者フォロー、トラブル対応など、さまざまなタスクが生じます。
特に、クレームを含めた応募者からの問い合わせ対応が増えるため、運営側の負担は非常に大きいです。
システムエラーが起きた場合には大規模な混乱が生じるため、抽選販売自体が成立しなくなるケースも少なくありません。
運営側の負担増やシステムエラーなど不測のリスクを考慮して、運営態勢を整えておく必要があります。
ブランドへの不満につながるケースもある
抽選販売は平等な購入機会を提供する方法ですが、非当選者が発生するため、ストレスを感じた顧客がストアに不満を持つ可能性があります。
選定条件を指定しすぎると顧客層に偏りが出るため、ストアに対してマイナスのイメージを与える可能性があります。ブランドへのイメージを損ねないよう、過度な選定条件の設定は避けた方が良いでしょう。
不正応募や重複応募のリスクがある
抽選販売では、一部顧客による不正行為や重複応募が発生することがあります。
特に需要の高い人気商品では、複数アカウントを保有する顧客の買い占め等によりトラブルが起こることが少なくありません。
こうした不正行為を野放しにすると顧客のストレスになり、ストアへのイメージ低下につながるため、応募フォームで個人を認証する仕組みを導入するなどの対策が必要です。
Shopifyで抽選販売を成功させるポイント
Shopifyで抽選販売を円滑に進め、顧客満足度を高めるためのポイントは次のとおりです。
- 応募から購入までの流れをシンプルにする
- 公平性を明確にする
- アプリや外部ツールで業務を効率化する
それぞれを詳しく解説します。
応募から購入までの流れをシンプルにする
抽選販売を実施する際は、できるだけ簡単な購入フローを構築することが重要です。
応募から当選を経て購入をするプロセスが複雑だと、途中で離脱する顧客が増えたり、問い合わせが増えるなどの混乱が生じます。
入力項目が少ない応募フォームの作成や、簡単な購入フローになっていることをチェックしましょう。
また、ストアアカウントのフォローやレビュー入力を応募条件に加えることで、ストアの認知度向上にもつながります。
公平性を明確にする
抽選販売では不正行為が起こりやすいため、運営側が厳格なルールを作ることが重要です。
商品ページや応募フォームに「重複応募は無効」「抽選はランダム」などのルールを明記することで不正購入者をけん制し、正規顧客に安心感を与えられます。
アプリや外部ツールで業務を効率化する
さまざまな点で不満が出るリスクを伴う抽選販売では、準備からアフターフォローまで細かな準備と対応が必要になるため、運営側の負担が非常に大きくなります。
アプリや外部ツールを利用して当選者選定や購入連絡の通知といった機械的な作業を省くことは、運営側の負担を軽減する点において有用です。
特に運営人数の少ないストアは、積極的にアプリや外部ツールを利用し、顧客対応に時間を割くことが抽選販売の成功につながります。
Shopifyの抽選に関するQ&A
最後に、Shopifyの抽選に関するよくある質問とその回答を紹介します。
購入者は抽選結果をどうやって確認できるのか
一般的には、応募時に登録されたメールアドレス宛に当選・落選の通知が送られる形式が多く採用されています。
また、専用ページで当選者一覧を発表したり、マイページ機能を活用して個別に確認できるケースもあります。事前に通知方法を明示しておくことで、顧客の混乱を防げます。
Shopifyの抽選システムの仕組みはどうなっているのか
Shopify自体に標準の抽選機能はありませんが、アプリやカスタムフォームを組み合わせることで抽選販売を実現できます。
例えば、「Raffle 315」や「ViralSweep」などの抽選アプリを活用すれば、応募の受付から当選者の抽出、通知、決済ページへの誘導までを自動化できます。
また、Googleフォームなどを用いた独自の運用も可能です。
抽選販売中に在庫がなくなることはあるのか
抽選販売は「応募→抽選→当選者のみが購入」という流れのため、通常販売と異なり一斉に在庫が減ることはありません。
ただし、当選者数と在庫数が合っていないと、当選後に購入できないトラブルが発生する可能性があります。抽選前に在庫を確保し、応募数に応じた数量設定を行うことが重要です。