Shopifyを自社で構築する方法 内製化のメリットや構築後の対応も解説

Shopifyガイド

2024-06-03 16:33:15

Shopify活用によるECサイト運用を検討している中で、自社でShopifyサイトを構築すべきか、外部の制作会社に依頼すべきか、お悩みの方も多いのではないでしょうか?

実際に専門的なスキルを持ち合わせていない方でも、自社でShopifyサイトを構築するケースはあります。ただし、全員が内製化すべきとも言えません。

本記事では、自社でShopifyを使ったECサイトを構築するメリットや注意点、自社でShopifyサイトを構築するときの手順、構築後に実施すべき対応についてご紹介しています。Shopifyサイトの構築をどうやって進めるかを検討する際に、ぜひ参考にしてください。

1.Shopifyで自社ECでサイトを構築するメリット

Shopifyでは専門的なコーディングやデザインの知識・スキルがなくともECサイトを構築することができます。まずは、自社でShopifyサイトを構築するメリットを見ていきましょう。

(1)外部に支払うコストを削減できる

Shopifyを活用したECサイトの構築は、Webの知見・ノウハウを持つ制作会社に依頼する方法もありますが、内製化することでその分のコストを抑えることができます。

Shopifyパートナーと呼ばれている制作会社にShopifyでECサイト構築を依頼する場合、相場は規模や仕様によって異なりますが、安くても30万円以上はかかります。まずは、小さく始めたい場合は自社で構築してみるのも一つの手です。Shopify公式パートナーやコミュニティがあるので、そこで疑問点を解消したり、知識を深めたりすることができます。

一方で、大規模で作り込んだECサイトをつくりたい場合は、一定以上のプログラミングやデザインのノウハウが必要です。この場合、本業のリソースをECサイト構築に回すことになり、本業が疎かになってしまわぬよう注意しましょう。

(2)状況に応じてアップデートやカスタマイズしやすい

ShopifyのECサイトを自社で構築していると、仕様やデザインに手を加えたい場合にスピード感をもって反映することが可能です。

ECサイトを運用していると、ユーザーがより使いやすい仕様にしたい、標準機能に加えて新たな機能も追加で実装したい、といった改善点が見えてくるようになります。Shopifyの制作会社に頼っていると、都度要件をまとめて相談し、見積もりをもらって、制作会社が対応できるタイミングを確認して、といったように調整ごとが多く、実際にカスタマイズが完了するまでに時間がかかってしまいます。自社で対応できる場合は、リソースとある程度のスキルさえあれば当日中に完了することができます。

一方で、アップデートやカスタマイズには一定の知識・スキルが不可欠です。対応者の能力と対応のレベル感を鑑みて、取り組むかどうかを検討したほうが良いでしょう。本業の時間を削って、ECサイトのアップデート対応に取り組んだものの、思ったような出来栄えにならなかった、といったことは容易に想像できます。

(3)サイト構築・改善のノウハウを蓄積できる

自社での試行錯誤を通じて、Shopifyサイト構築・改善のノウハウを蓄積することができます。

ノウハウの蓄積とは、対応のマニュアル化やQ&Aの整備などを指し、品質の均一化やフローの最適化、属人化の解消が期待できます。

Shopifyは特別な開発・デザインスキルがなくても、簡単にショップを立ち上げることが可能。日々の運用や改修を通じて着実にノウハウを蓄積しやすいと言えるでしょう。経験やノウハウの蓄積により、徐々に改修をスピードアップでき、ECサイトの仕様やデザインに関する改善案も生まれやすくなります。

ただし、ある程度のノウハウが蓄積されるまでは、ECサイトの運用・改善に関わるメンバーは固定化したほうが良いでしょう。できれば立ち上げから運用を安定化させるまでは専任の担当者を付けたいところですが、本業に必要なリソースや人件費の観点で検討が必要です。

2.自社でShopifyを構築する手順

Shopifyを活用して、いちからECサイトを構築する場合の大まかな手順を解説します。

こちらの記事では、より詳しいShopifyでの設定内容が書いてありますので是非ご覧ください。

1.アカウントを登録する

Shopifyでサイトを構築する最初のステップは、アカウントの登録です。

<アカウント登録の手順>

1.Shopify公式サイトに移動し、「無料体験をはじめる」をクリック

2.アカウントのメールアドレスやパスワードを入力する

これだけでアカウント登録が完了します。ストアの名前などは管理画面から設定します。

2.商品を登録する

アカウントの登録が完了したら、続いては商品を登録していきます。

<商品登録の手順>

1.管理画面の左側「商品管理」をクリック

2.「商品を追加する」をクリック

3.商品情報を入力し、「保存」をクリック

3.サイトのデザインを変更する

Shopifyサイトのデザインはテーマと呼ばれるテンプレートを利用して編集します。

<デザインの変更手順>

1. 管理画面の左側「オンラインストア」→「テーマ」をクリック

2.「無料のテーマ」から気に入ったデザインを選択

3.「テーマを試す」をクリックし、テーマを追加

4.「カスタマイズする」をクリックし、テーマを反映

4.ページを編集する

ECサイトの表示ページの編集も必要に応じて行いましょう。管理画面の左側の「オンラインストア」などから適宜編集が可能です。「メニュー」では、ヘッダーやフッターなどの編集ができます。3でご紹介したカスタマイズの箇所からはコピーや画像の変更、内容の追加など様々なことが可能です。不要なコンテンツの削除やコンテンツの順序の入れ替え、テキストの変更など、ECサイトへの訪問者が快適に利用できるような観点で編集します。

5.プランを選択する

Shopifyを継続的に利用するにあたり、プランを選択する必要があります。最初の3日間は無料体験期間ですが、その後は、自社に合ったプランを選択します。

主なプランは「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」の3種です。管理画面の左側「設定」→「プラン」より選択します。Shopifyのプランの詳細や比較については、「【2024年最新版】Shopifyの料金プランを徹底比較 おすすめのプランも紹介」
「Shopify Plusとは?主な機能や他プランとの違い、導入事例も紹介」で詳しく解説しています。

3.Shopifyの構築後にやっておくべき対応

Shopifyサイトを適切に運用するために実施すべき設定や対応についてご紹介します。

送料や決済方法などの各種設定

Shopifyサイトの基本設定が完了したら、配送料や決済方法などの取引に関する条件を設定します。

Shopifyでは、配送料を注文額や配送エリア、商品の重量・サイズなど複数の条件から設定できます。配送料設定の手順や考え方は「Shopifyの配送設定を解説!配送ポリシーの必要性や役立つアプリも」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

決済方法についても同様に設定しておきましょう。Shopifyではさまざまな決済サービスを利用でき、Shopifyペイメントのほかにも、Apple PayやAmazon Payなどにも対応しています。決済手数料や振込手数料などが異なるため、それらも比較しつつ決済方法を設定すると良いでしょう。Shopifyで利用できる決済サービスの比較や設定方法については、「Shopifyペイメントのメリットや手数料は?使える決済サービス一覧も」で詳しく解説しています。

2章で紹介したECサイトの外側(デザインやページ)の構築・設定を済ませたら、取引条件のほかにも、マイページやチェックアウト設定も行いましょう。マイページは自社のECサイト利用者さんにログイン機能を付与する場合に設定が必要です。管理画面の左側「設定」→「お客様アカウント」から設定できます。

チェックアウトは、購入時にユーザーの決済情報を入力するページです。入力項目が分かりづらい、手間がかかるなどの理由で決済前に離脱されることもあるため、できるだけシンプルなページ設定が求められます。「設定」→「チェックアウト」から調整できます。

構築した内容での動作テスト

Shopifyサイトの構築が完了したら、動作テストを行い、ECサイトとして正常に利用できることを確認します。

特に初めてShopifyでECサイトを作る場合、設定ミスや漏れが起こりがちです。ECサイトの公開前に一通りの動作を確認しておくことで、開設後のトラブルを未然に防ぐことができます。例えば、注文内容が適切に反映されるか、商品発送の処理が適切に行われるか、キャンセル時のオペレーションが適切に実行されるか、など。

Shopifyペイメントを利用する場合は、テストモードの設定によりテスト注文が可能です。管理画面の左側「設定」→「決済」→Shopifyペイメントの「管理する」を選択し、次のページで「テストモードを使用する」をチェックすると利用できます。

アプリによる機能拡張

Shopifyサイトの一通りの設定やテストが完了したら、以降はアプリやツールを導入してECサイトとしての利便性を高めるための機能拡張を行っていきます。

Shopifyでは、集客や業務効率、ユーザビリティ向上などのさまざまなカテゴリの数多くのアプリを活用できます。商品や顧客、自社のEC戦略に応じて必要性の高いアプリを導入し、アップデート・カスタマイズしていくことが重要です。

例えば、売上アップに役立つ「Instafeed」、配送業務を効率化する配送アプリの「プラスシッピング」、予約販売に役立つ「RuffRuff 予約販売」など、さまざまなジャンルのアプリがあり、「Shopifyのプロが選ぶおすすめアプリ31選 日本と世界で人気のアプリを一挙紹介」で、それぞれのアプリについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

4.まとめ

今回は、Shopifyサイトを自社で構築する場合のメリットや手順、構築後に実施すべきポイントをご紹介しました。自社で構築する場合は慣れていないと手間も余計にかかり、本業を圧迫してしまうこともありますが、コストの観点や柔軟にサイトを改善しやすいという観点で大きなメリットもあります。

Shopifyは開発やデザインのスキルがなくてもECサイトを開設できるサービスなので、まずは自社で構築してみた上で、デザインにこだわりたい、機能にこだわりたい、ECサイト構築にかけられる時間がない、といった場合に制作会社への依頼を検討してみても良いでしょう。

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